Wintermelon pulissery(英) Kumbalanga pulissery(malayalam)
無脂肪ヨーグルトとココナッツを使った、ケララ州のさわやかなカレーです。
個人的には、とても好きなのですが、日本での認知度は、ほぼゼロでしょう。
全国カレー好きの皆さま、並びにインド好きの皆さま、落ち着いてください。ご存知の方がいらっしゃることも、承知しております。ただ、1%未満の数値は切り捨てで、ゼロにさせてもらいました。
単体では地味ですが、ダールやサンバルだけでなく、このようなカレーがあると、ミールスが一気に華やかになります。白米にヨーグルトが合う、というのを実感できるカレーです。
pulisseryというのは、無脂肪ヨーグルトを使ったケララのカレーのことで、moru curry とほぼ同じです。
それでは、まずは見た目と文章でイメージを膨らませていきましょう。
冬瓜のプリセリってどんな味?
ヨーグルトの酸味と、ココナッツの甘みが、味のベースです。塩味は、酸味の後ろに隠れる程度で、強くはつけません。
青唐辛子の辛みが感じられるように、すこし多めに入れます。
マスタードとカレーリーフの香ばしさ、フェネグリークのほろ苦さ、がアクセントになります。冬瓜の味もするにはしますが、もともと弱い味の野菜なので、おまけ程度です。
粘度は、パチャディほど高くなく、さらっとしています。無脂肪ヨーグルトを使うので、さっぱりとした、素っ気ないような味になります。
色味としては、あまり黄色を強くせず、クリーム色くらいにしてください。
材料と手順
(5人分)
●冬瓜——–200g(5mm角切り)
●水——–1cup
●ココナッツペースト用(ミキサーにかけてペーストにする)
○ココナッツシュレッド——–1/2cup
○青唐辛子——–2本
○クミン——–小さじ1/2
○水——–1/2cup
●無脂肪ヨーグルト——–200g
●塩——–小さじ1/2
●ターメリック——–小さじ1/4
●テンパリング用
○サラダ油——–大さじ1
○マスタードシード——–小さじ1/2
○ホールチリ——–3本
○フェネグリーク———-8粒
○カレーリーフ——–10枚
1.冬瓜を少ない水で茹でる。鍋に冬瓜と水を入れ、ひとつまみの塩(分量外)を加えて強火にかけ蓋をする。沸騰したら火を弱め、冬瓜が半分ほど透き通ってくるまで、10分ほど茹でる。冬瓜を火にかけている間に、ココナッツペーストを作っておく。
2.冬瓜に火が通ったら、ミキサーにかけたココナッツペーストを加えかき混ぜ、ひと煮立ちしたら火を止める。40℃程度まで冷めたら、ヨーグルトと塩を加えて、よくかき混ぜる。
3.ターメリックで色を付ける。小皿などで、サラダ油小さじ1(分量外)とターメリックをよくなじませて、冬瓜の鍋に加え、色がなじむまでよくかき混ぜる。テンパリングをする。別の小鍋にサラダ油を熱し、マスタードシードを入れ、弾け始めたら、ホールチリ、フェネグリーク、カレーリーフの順番に入れて火を止める。ざっとかき混ぜてカレーリーフに火を通したら、カレーの入っている鍋にジャッとかける。最後に味を見て、足りなければ塩を足す。
TIPS
・ヨーグルトはできるだけ無脂肪のものを使ってください。酸味が足りない場合はレモン汁を足すと良いです。
・ターメリックは脂溶性のため、そのまま加えると苦くなりやすいです。このカレーは含まれる油が少なく溶けにくいので、面倒ですが、油で溶いてから入れてください。
・鍋が熱い状態でヨーグルトを加えると、ゆるくなりやすいです。それはそれでおいしいのですが、一応は冷めてから加えてください。
・フェネグリークは、色がつき始めると、あっという間に焦げます。フェネグリークを入れたら、すぐにカレーリーフを入れ、あとは余熱で仕上げてください。
・出来上がりはしゃばしゃばになると思いますが、少し時間がたつと、冬瓜が水を吸って、丁度よい粘度になります。