Pineapple pulissey
プリセリはケララ州の料理で、Onamというお祭りのときに食べられる、超豪華ミールスのようなSadhyaでも出てきます。プリセリは、マンゴー、冬瓜、パイナップルあたりで作ることが多いようです。同じようなカレーに、モールコザンブmor kuzhanbuがあって、こちらもヨーグルトのカレーです。ココナッツの有無やスパイスの使い方が二つの違いですが、例外もあるのでお気を付けください。
これ単体でご飯を食べる、というイメージでなく、たくさんあるおかずの中の一つとして輝きます。
それでは、まずは動画でイメージを掴んでください。
材料と手順
●パイナップル——1/2個
(1.8cmの角切り)
●ココナッツペースト用(ミキサーで滑らかなペーストにする)
○無脂肪ヨーグルト——1cup
○ココナッツシュレッド——1cup
○青唐辛子——2本
○クミンシード——小さじ1/2
●ターメリック——小さじ1/6
●塩——小さじ1/2
●テンパリング用
○サラダ油——小さじ2
○マスタードシード——小さじ1/2
○フェネグリーク——小さじ1/4
○ホールチリ——3本
○カレーリーフ——10枚程度
①パイナップルを鍋に入れ、大さじ2(分量外)くらいの水を入れ、弱火にかける。火を通しすぎないよう、温めるぐらいに火を通したら、ココナッツペースト、ターメリック、塩を入れて、弱火のままで、よくかき混ぜる。
②ふつふつと沸いてきたらすぐに火を止めて、テンパリングをする。別の小鍋にサラダ油を熱し、マスタードシードを入れ、弾け始めたら、フェネグリーク、ホールチリ、カレーリーフを入れて火を止める。ざっとかき混ぜてカレーリーフに火を通したら、パイナップルの入っている鍋にジャッとかける。最後に味を見て、足りなければ塩を足す。
パイナップルのプリセリのポイント
・このレシピでは、ある程度の辛味をもった出来上がりになります。火を通したパイナップルの甘酸っぱさと青唐辛子の辛味を、ヨーグルトとココナッツで受け止めるような味です。
・しゃばしゃばにすると食べにくいので、とろみの強い仕上がりにします。なので、ペーストを入れてからは、強く煮込まないようにしてください。温めるくらいの気持ちでやるとよいと思います。
・塩味を強くしないほうがおいしいです。ただ、あまり塩が薄いとデザートっぽくなってしまうので気をつけてください。
・パイナップルは、火を通しすぎると、酸味が増し、繊維っぽくなります。温める程度にしてください。あとは余熱で火が通ります。
・色としては、クリーム色くらいがよいと思います。まっ黄色にすると、ちがう料理に見えそうです。また、ターメリックはよく溶かさないと苦いので、しっかりかき混ぜて、完全になじませてください。
・パイナップルは、生のパイナップルを使ってください。大きめのを買えば、原価はけっこう低くなります。味も、ちょっと珍しい味がするので、カレー屋さんにもおすすめです。
こういう作り方もあります
・レシピ通りに作ると、かなり辛く仕上がります。使っている青唐辛子は、PADMAの冷凍のものです。お好みで青唐辛子の量を調整してください。辛くなくてもおいしいです。
・プリッセリは、本来はバターミルク煮であると理解しているのですが、レシピによっては、普通のヨーグルトを使うものもあります。好みによりますが、僕は、無脂肪のあっさりしたほうが好きなので無脂肪ヨーグルトを使っています。
・プリッセリといえば、マンゴーだと思うのですが、残念ながら生のマンゴーは高いので、使えません。マンゴーが安く手に入る方は、パイナップルをそのままマンゴーに置き換えて作ってみてください。南国の人間がうらやましい!
・チリパウダーを入れることも多いようです。個人的には入れなくても良いのですが、ターメリックを入れるのと同じタイミングで、小さじ1/4程度を入れてみてください。
・ペーストに入れるクミンは、もしかしたら一般的なものより量が少ないかもしれません。クミンは弱めが南インド屋の基本なのですが、倍量くらいにしても大丈夫だと思います。インド人っぽくなるかもしれません。
・ペーストに、玉ねぎやニンニクを入れる方もいらっしゃいますので、お好みでどうぞ。玉ねぎなら、1/8個程度、ニンニクなら3かけ程度だとは思います。
・レシピ通りに作ると、かなりグレイビーが少ない仕上がりになります。ヨーグルトや水を1cupほど増やして、もっとグレイビーを多くしても良いと思います。その時は、ちょっぴり塩も足してください。
わりと関連する記事を紹介します
南インド屋の定番です。パイナップルより味がおとなしいので、ミールスに組み込みやすいです。冬瓜が手に入るなら、まずはこちらをお勧めします。ただ、味がほんとに地味なので、万人受けする保証はできません。そもそも、ミールス自体が、といえばそれまでですね。
プリッセリと似ていますが、ちょっと違います。こちらは、マスタードを効かせています。ただ、すべてのパチャディがマスタードを効かせるかというとそうではないので、プリセリとの境は難しくなります。マスタードとトマトで、ちょっとイタリアンの味がします。