ミールスの実践 vol.10「あるものだけで、もてなしミールス」

ぱぱっと豪華!?冷蔵庫にあるものだけで作れる、南インドのヘルシーミールス!

特集ページは26Pから!

お客様を家にお招きしてミールスを作りました。ティーヤルをご所望だったので、それに合わせてケララっぽいミールスにしました。冷蔵庫に青バナナが冷凍してある、というのが一般的ではないと思いますが、今回で、やはりあると便利ということがわかったので、「あ、ミールス食べたいな」と思い立つような、特殊な嗜好の方はぜひ常備してください。

解説のようなもの

Vendakaya theeyal

オクラの焦がしココナッツカレーです。レシピがあります。

集合写真だともっと黒っぽいですが、こちらの写真の方が実際の色に近いです。

冷凍のオクラが常備してあるので、いつでも作れます。生の方がおいしいこともありますが、冷凍の方がおいしいこともあります。

このレシピでは玉ねぎ抜きで作っているのですが、やっぱり少しは玉ねぎを入れたほうがおいしい気がしてきたので、玉ねぎをほんの少し加えています。

強めに乾煎りしたココナッツ、ブラックペッパー、ホールチリ、カレーリーフ、軽く炒めた玉ねぎちょっぴり、を滑らかなペーストにします。オクラを軽く炒めたら、ペーストを入れ、ターメリック、チリパウダー、塩、タマリンドペースト、を加えてすこし煮込みます。最後にマスタードシードとホールチリをテンパリングして出来上がりです。

あまり酸味は強くつけない方が好きなのですが、ちょっと入れすぎました。いつも使っているスプーンより大きいものでタマリンドを入れたので、感覚が違ったのだと思います。

Chapakaya thoran

青バナナのトーレンです。ポリヤルと似ています。キャベツのポリヤルを参考にご覧ください。

青バナナをひと箱買って、皮をむきそれぞれラップでくるみ、さらにジップロックに入れて冷凍してあります。冷凍しても、意外と味が落ちませんでした。便利です。

青バナナは8mm角くらいに切り、下茹でをします。茹ですぎると煮崩れるので気をつけてください。マスタードシードとカレーリーフをテンパリングして、ターメリックをほんのひとつまみ入れます。玉ねぎのみじん切り、青唐辛子のみじん切り、生姜のみじん切り、塩、を加えて、さっと炒めます。茹でた青バナナを入れて、さっと炒めたら、粗めに挽いたココナッツ少しを加えて出来上がりです。

じゃが芋に似ていますが、じゃが芋ほど甘くなく、独特の食感です。ほんの少し酸味もあります。じゃが芋で代替できなくもないですが、こちらのほうが、よりミールスには合うと思います。

すこしくせのある味なので、生姜をほんのすこし加えました。トーレンに生姜を入れると、ちょっと和食っぽい味になる気がします。

Kumbalanga pulissery

冬瓜のプリセリです。レシピがあります。

冬瓜は、棚にごろごろたくさん転がっています。いつでも使えます。

レシピではヨーグルトを加えてから煮こまないことになっているのですが、今回はしゃばしゃばになって酸味が出るくらいに火を入れました。レシピはあくまで、南インド屋で提供していた味で、今回の方が、本来のプリセリに近いと思います。

日本人のお客様は、インド人ほど大量の米を食べないため、あまり粘度を下げると、プレートがびしゃびしゃになってしまいます。そのため、南インド屋の店舗では、全体的に粘度は高めに作っていました。その制限がなくなれば、火を入れてしゃばっとさせ、同時に酸味も立ってくるプリセリにしたくなります。

それで、南インド屋のレシピは日本人の味覚に寄せた味か、と言われると微妙なところです。完全に現地の味か、と言われると、そんなことはないと思います。日本人の味覚に寄せている、と言うよりは、日本人の食べ方に寄せている、の方が近いような気がします。日本で食べておいしい味と、インドで食べておいしい味も違いそうな気もしますしね。

Coconut chutney

ココナッツのチャトニです。レシピがあります。

レシピをより簡略化したものです。ココナッツ、青唐辛子、生姜、塩、をミキサーにかけて出来上がりです。テンパリングもしません。

ココナッツシュレッドは常備してあります。家にあるものだけでもてなそう、というときには、このような、常備してあるもので見た目の品数を簡単に増やせるチャトニは、とても役に立ちます。見た目が華やかになります。味としても華やかになりますし、とてもお勧めです。

Inji thayir

生姜とヨーグルトのチャトニです。レシピがあります。今日は調子が良いですね。

ヨーグルトと生姜なら、冷蔵庫に眠っていそうではありませんか?生姜を刻んでヨーグルトで敢えて、塩味をつけるだけです。これで立派な一品です。味としても、生姜の味がきりっとして、ミールスが豊かになります。たぶんアーユルヴェーダ的にも良いと思います。よくわかりませんが。

余談ですが、先日、風邪をひきそうな人に、大量のすりおろし生姜をつかった、蜂蜜生姜ドリンクをつくってあげました。多めに作って自分でも一緒に飲んだところ、体に異変が起きました。生姜の体を温める力はすごいようで、フットサルをした後で体が温まっていたこともあり、体に熱がこもって頭がくらくらし、ちょっと立っていられないほどでした。熱い風呂にながく浸かって、湯あたりしたようなかんじでした。生姜おそるべし、です。風邪が引きそうだった人は、丁度よく体が温まり、快方に向かいました。僕の方が具合が悪くなりました。

 

盛りつけると、このようになりました。サンバルとラッサムもつくりました。冷蔵庫に茄子が一本あったので、茄子と冬瓜のサンバルにしました。

ケララの風を意識した盛り付けです。ダルがないのが残念です。

効率よく作るために

・品数は多めですが、意外とぱっと作れるメニューです。ティーヤルがすこし手間がかかるので、トゥールダルを煮ながら、隣でココナッツの乾煎りをして、はやめにティーヤルのペーストを作ってしまうと良いと思います。

・圧力鍋はサンバルのトゥールダルにしか使いません。

・冬瓜も青バナナもオクラも、切りやすい野菜です。そこまで小さく刻む必要もないので、調理の合間に、ぱぱっと切ってしまえばよいと思います。これまでのように、ダルを煮ながら野菜を先に全部切ってしまわなくても大丈夫です。順番としては、まずは青バナナを切って、下茹でし、それからプリセリとサンバルの冬瓜、それからオクラが良いと思います。

・チャトニは出来立てが良いので、カレーが全部仕上がってから、ふたつのチャトニをまとめてつくるのが良いと思います。どちらもあっという間に出来上がります。

・大体こんな順番で仕上げると良いと思います。

先に作って良いもの

青バナナのトーレン

オクラのティーヤル

出来立てが良いもの

冬瓜のプリセリ

サンバル

ラッサム

ココナッツチャトニ

ヨーグルトと生姜のチャトニ

 

作った感想

・まさか冷蔵庫の中にあるものだけで作ったとは思われないミールスになったと思います。はじめ、キャベツのトーレンにしようかと思ったのですが、青バナナの方が、味としても食感としても、相性が良かったと思います。

・最近、Sree sabareesが続いたからか、全体的に酸味が強くなってしまいました。もうすこし柔らかい味に仕上げたほうが、ケララっぽいかなとは思います。

・人参とキャベツもあったので、それらをトーレンにしたり、オクラをパチャディにしたり、冬瓜のトーレンにもできます。アヴィアルも作れそうです。こうしてみると、日持ちする材料でけっこう作れるものですね。


同シリーズの記事です。

vol.1「チェンナイにある、すこし現代的できれいな店で出てくるミールスをイメージしたもの」

vol.2「ケララの定番ぽいもの」

vol.3「豆をたくさん食べたい」

vol.4「青バナナが届いた。食べよう」

vol.5「夏の終わりの夏野菜ミールス」

vol.6「夏野菜の別バージョン」

vol.7「マドゥライのSree sabareesに行きたい」

vol.8「Sree sabarees その2」

vol.9「反動のbrahminミールス」

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