ポリヤルporiyalとは、狭義の意味では、ココナッツ入り野菜炒めのことです。英語では、○○○stir fryと書くことが多いです。
語義としては「炒め物」であり、ココナッツを含みません。ココナッツが入ることが多い、とご理解ください。炒めてあればなんでもポリヤルと呼べないこともないです。
マスタードやウラドダル等とともに炒めることも多いです。
野菜は、一種類のみを使うものや、いくつかを組み合わせたものもあります。
ほぼ全ての野菜でポリヤルを作ることができます。野菜の切り方は、小さめに切ったものが多いです。
日本で出会う近い料理には、ケララ州のトーレンthoran、北インドあたりのサブジsabzy、ネパールのタルカリtarkariなどがあります。
以下、不確かな情報ですので、参考程度にどうぞ。
○厳密に言うと?
語義としては、sauteedに近い、「炒め物」なので、じつは野菜に限りません。「egg poriyal」や「chiken poriyal」という言い方もします。チキンは、もしかしたらあまり一般的でないかもしれません。
○どんなスパイスを使うの?
マスタード、クミン、フェネグリーク、ヒング、ホールチリ、ターメリック、コリアンダーパウダー、チリパウダー等です。あとは、ウラドダル、チャナダル、カレーリーフ、も一緒に炒めることがあります。
これ以外のものを入れてはいけないのか、というと、そういう訳ではありません。
○スパイスが必須?
おそらく必須ではありません。もっともシンプルなポリヤルは、野菜と塩だけでつくったものです。
○ココナッツは必須?
必須ではありません。サブジと比較するときには、ココナッツを入れたポリヤルの方がわかりやすいですが、必須ではありません。素材ごとに、ココナッツを入れることが多いものや、あまりココナッツを入れないものがありますが、あくまで一般論です。
○カリkariとは違うの?
ごめんなさい、わかりません。kariというのもスパイスを使ったドライな炒め物なので、Viji varadarajanの「VEGETARIAN DALICACIES From SOUTH INDIA 」という本では、ポリヤルのようなものを、○○○kariと表現しています。おそらくはkariの方が範囲は広く、よりスパイシーなものもあります。ポリヤルで思いっきりスパイシーなものは、あまりないはずです。
○トーレンthoranとはどう違うの?
見た目としてはほぼ同じです。トーレンthoranというと、ケララ州の料理です。
トーレンの方が、蒸すようにして火を通すイメージですが、ポリヤルでも炒め蒸しにすることはあります。
トーレンは、野菜をあらかじめスパイスや塩と混ぜ合わせて、それから油で炒める、という方法をとることもあるようです。また、トーレンでは、あまり、ウラドダルやチャナダルを最初に炒めることはしないイメージですが、米を炒めることはあるようです。ポリヤルでは、最初に米を炒めることは、あまりないはずです。
作りやすくて安くて、味も控えめで合わせやすいのでおすすめです。
色々な野菜を混ぜて作ったポリヤルです。見た目が良いので、勝負所で作るのがおすすめです。