ほうれん草のサンバルのレシピ

spinach sambar

たぶんインド人の大好物、ほうれん草のサンバルです。

以前紹介したサンバルは、 入れる野菜を色々と変えても良いのですが、ほうれん草や青菜に関しては、違うレシピにした方がおいしいです。

spinachというのはもちろん英語で、ヒンディーではpalakと言ったり、malayalamではcheeraとも呼んだりするようです。cheeraって、女の子の名前に使うような気もします。

似たものに、keerai sambarがあります。ほうれん草のサンバルを指して、keerai sambarと言っても間違いではないと思うのですが、keerai というと、青菜を指すようで、とくにサンバルには、フェネグリークリーフを使うのが人気があるようです。まあ、色々ですね。

それではまず、動画でイメージをつかんでください。

 

 

材料と手順

(4人分)

○トゥールダル——1/2cup(ざっと洗って水に浸しておく)

○ターメリック——小さじ1/4

○水——2cup

○スターター用

●サラダ油——大さじ1

●クミン——小さじ1/2

●フェネグリーク——小さじ1/4

●ヒング——小さじ1/4

○玉ねぎ——1/2個(みじん切り)

○にんにく——3かけ(みじん切り)

○青唐辛子——1本(みじん切り)

○ホールトマト——1個

○チリパウダー——小さじ1/2

○コリアンダーパウダー——小さじ1/2

○ほうれん草——一束(ざくざくと3cmくらいに切る)

○タマリンド溶液——大さじ1.5程度

○塩——小さじ1.5

○水——1cup

○ココナッツペースト(ミキサーですこし粗めのペーストにする)

●ココナッツシュレッド——1/4cup

●水——1cup

○サンバルパウダー(ミルサーや乳鉢などで粉末にする)

●クミン——小さじ1/2

●コリアンダー——小さじ1/2

●フェネグリーク——小さじ1/4

●ブラックペッパー——小さじ1/4

○テンパリング用

●サラダ油——大さじ1

●マスタードシード——小さじ1

●ホールチリ——3本

●カレーリーフ——10枚くらい

①まずは豆を煮る。圧力なべにトゥールダルとターメリック、水、サラダ油ひとたらし(分量外)を入れて強火にかける。一度あくをとったら蓋をする。蒸気が出て圧力がかかったら弱火にして、2分間たったら火を止める。圧力が下がったら蓋をあけ、かるくマッシュしておく。完全につぶしては駄目。

②次は炒めパートです。別の鍋を強火にかけて、サラダ油を熱する。油が温まったら弱火にし、クミンを入れ、シュワシュワとしたところに、フェネグリーク、ヒングを入れる。すぐに玉ねぎ、ニンニク、を入れて中火にし、ざっとかき混ぜる。玉ねぎが透き通るまで炒めたら、青唐辛子、トマト、チリパウダー、コリアンダーパウダーを入れて、3分ほど炒める。

③ほうれん草、タマリンド溶液、塩、水、を鍋に加え、煮立ったら弱火にして蓋をし、ほうれん草の色が変わって柔らかくなるまで、15分ほど煮る。

④鍋の中にトゥールダルを流し込み、サンバルパウダーも加える。ココナッツペーストも加えてひと煮立ちしたら火を止める。

⑤テンパリングをする。別の小鍋にサラダ油を熱し、マスタードシードを入れ、弾け始めたら、ホールチリを入れ、一呼吸おいてからカレーリーフを入れて火を止める。ざっとかき混ぜてカレーリーフに火を通したら、カレーの入っている鍋にジャッとかける。最後に味を見て、足りなければ塩とタマリンドを足す。

ほうれん草のサンバルのポイント

・普通のサンバルと違い、どろっと粘度高めに作ります。そこが最大のポイントです。

・ほうれん草の味がしっかりするよう、ほうれん草はたっぷり入れたほうがおいしいです。また、味の良いほうれん草を使うと、途端においしいサンバルになります。真空予冷のものを買った方がはずれが少ないです。

・普通のサンバルは、豆が主役で、具が無くてもおいしくなるように作っていますが、ほうれん草のサンバルは逆で、主役はほうれん草です。味の濃いほうれん草を生かすため、グレイビーも自然と味が濃くなります。そういうイメージなので、にんにくを入れています。

・酸味も塩味も辛味もすこし強めにして、それを豆とココナッツ、ほうれん草の味で受け止めるような味つけにします。

・ほうれん草にはしっかりと火を通し、くたくたにします。色が悪くなるくらいまで煮込んでください。

・色は、ほうれん草と豆、トマト、それにココナッツが入り、濃い黄土色のようになります。若干見た目が悪いですが、それで良いのです。

こんな作り方もあります

・ほうれん草たっぷり、とは言いましたが、たっぷりじゃなくても大丈夫です。けちってもそれはそれでおいしいです。

・ここではほうれん草を使っていますが、フェネグリークリーフを入れるととてもおいしいので、気合の入ったインド料理愛好家のあなたは、プランターでフェネグリークを育ててください。

・ほうれん草は、圧力なべで煮るとあっという間にトロトロになります。お好みでどうぞ。

・ココナッツペーストは、ココナッツミルクで代用もできます。ただ、そもそもココナッツは入れなくても良いです。入れない方が一般的かもしれません。入れるとさらに味が濃くなっておいしいのです。さらっとしたサンバルにしたいときは、入れない方が良いです。

・同じように、玉ねぎニンニクトマトを入れないで作ることができます。どんどんあっさりしていきます。

・逆に、生姜も入れて、さらに味を濃くすることもできます。ニンニクと同量の生姜を、みじん切りか、すりおろして、ニンニクと同時に入れてください。

・このレシピでは、炒めパートがありますが、もっと簡単に作ることもできます。豆を煮るときに、パウダースパイス、玉ねぎ、にんにく、トマトを全部入れてしまい、豆が煮えたら、ほうれん草とタマリンドと塩を入れて煮込んでしまえば、ひと鍋で作ることができます。味はあまり変わりません。気持ちの問題です。

・サンバルパウダーは、市販のもので構いません。面倒であれば、クミンパウダーとチリパウダーだけを入れても、おいしく食べられます。


わりと関連する記事を紹介します

サンバルのレシピ

南インドのサンバル

茄子、冬瓜、オクラが入った、ふつうのサンバルです。

玉ねぎトマト抜きの、ストイック系サンバルです。

フェネグリークについて

文中でも出てきたフェネグリークの種子です。油で熱すると、ほろ苦くて甘い香りになります。

ただ、あっという間に焦げるので気を付けてください。

実は、ひと晩寝かせたサンバルはおいしい

一晩寝かせたサンバルは、うまみが増して、おいしいです。

ほうれん草のサンバルにもつながるおいしさです。

サンバル好きのあなたは御目通しください。