Mysore rasam
マイソールとはカルナータカ州の都市の名前です。ヨガをやる方なら聞いたことのある名前かもしれません。ラッサムrasamというのは、chaaruとかsaaruとも呼ばれる、タマリンドやトマトの入ったスープのことです。おそらくは、タマリンドを使うのが原型に近いとは思います。世の中には色々なラッサムがあって、チキンやカニが入ることもあるみたいですが、まあ、ノンベジは、亜流と考えておいて間違いはないと思います。
動画を作りましたのでご覧ください。
材料と手順
(4人分)
●トゥールダル——1/4cup
(400mlの水に一晩浸しておく)
●ターメリック——小さじ1/6
●スパイスペースト用
○サラダ油——大さじ1
○チャナダル——小さじ1
○コリアンダーシード——小さじ1.5
○クミンシード——小さじ1/2
○ブラックペッパー——小さじ1/2
○ホールチリ——3本(手でこまかく千切っておく)
○ココナッツシュレッド——大さじ1/2
○水——50ml
●タマリンドペースト——大さじ3
●水——300ml
●塩——小さじ1 と1/4
●ヒング——小さじ1/6
●カレーリーフ——10枚くらい
●テンパリング用
○サラダ油——小さじ2
○マスタードシード——小さじ1/2
①圧力鍋に、トゥールダルを水ごと入れて、ターメリック、サラダ油ひとたらし(分量外)を入れて火にかけ、圧力がかかったら弱火にして2分間煮て火を止める。
②スパイスペーストを作る。鍋にサラダ油大さじ1を熱し、チャナダルとコリアンダーシードを入れる。軽く色づいたらクミンシード、ブラックペッパーを入れ、香りが出てきたらホールチリ、ココナッツシュレッドを入れて火を止める。ココナッツシュレッドは色づかないようにする。鍋から取り出し、冷めたらミキサーなどで、粗めのペーストにする。
③タマリンドペースト、水、塩、ヒング、カレーリーフをすべて鍋に入れて火にかけ、沸いたら煮崩したトゥールダルを加える。再び沸いたら火を弱め、弱火で3分間煮こむ。ミックススパイスを入れて、そのまま弱火で、香りが飛ぶので煮立たせないよう、3分間煮こんで火を止める。
④テンパリングをする。別の鍋にサラダ油を熱し、マスタードシードを入れる。8割くらい弾けたら火を止めて、ラッサムの入っている鍋に、スパイスと油をじゃっとかける。味を見て足りなければ塩を足す。もしあれば、細かめに刻んだコリアンダーリーフを最後に入れる。
マイソールラッサムのポイント
・雑多な味がして、スパイシーになっていれば成功です。とくにコリアンダーシードの風味が効いています。塩味は、そのままでも食べられるように、きりっとするほどはつけないほうが良いです。ラッサムの中では、味のバランスがとりやすいレシピです。
・できればコリアンダーリーフを入れたい料理です。細かめに刻んで最後に入れてください。
・粘度は、完全なしゃばしゃばではなく、少しだけとろみがつきます。
・色は、茶色く濁った色になる筈です。
こういう作り方もあります
・トマトを入れるパターンも多いです。ニンニクや生姜は、入れても良いですが、入れない方が一般的だとは思います。グリーンチリを入れても良いですね。
・南インド屋では、ギーはあまり使わないのですが、ギーをひとたらししても、より雑多な味になっておいしいです。また、ジャグリーや砂糖を小さじ1/2程度入れても良いです。
・ダルを完全に煮崩してしまうと、味が濁って、食感も変わるので、このレシピでは煮崩しません。
・ココナッツは、色づくまで熱しても良いです。お好みでどうぞ。
・スパイスペーストは、油で炒めてペーストにしていますが、乾煎りして粉末にしても良いです。お手持ちの道具と相談してください。
・このスパイスペーストですが、挽き方は色々です。しっかりと滑らかににしても良いですし、ざくざくと粗くしても良いです。このレシピでは、すこし粗さが残る程度に挽きます。
・クミンを抜いたり、フェネグリークを入れたりしても良いです。また、ホールチリをもっと入れて辛くしても良いです。
・ヒングとカレーリーフを、テンパリングせずにそのまま煮込んでいます。これは、香ばしさと言うよりも、生っぽい香りを引き出したいのでそうしています。カレーリーフはもしかしたら、油で炒めない方が香りがはっきり出るかもしれません。
どうやって食べるか・どうやって提供するか
・スターターとしても、ミールスの一品としても大活躍です。ご飯に合います。ちょっとサンバルよりの味なので、サンバルがいらなくなるかもしれません。
・家でフルミールスを作るのはものすごく面倒なので、品数を減らして満足度を高くしたいときには、このラッサムは便利です。
・ラッサムとしては、かなり雑多な味の、旨みの強いラッサムなので、目指すミールスによっては、味のバランスがとれないこともあります。南インド屋のミールスには合いませんでした。逆に言うと、一般受けするラッサムとも言えるので、これを出しておけば、スパイス好きカレー好きには喜ばれやすいと思います。また、創作系の店でも、これをスターターとして出すのは面白いと思います。
・原価としてはかなり低いですが、すこし手間がかかります。その点からも、やはり創作系のスターターや、酒を飲ませるインド料理店にはぴったりな気がします。実際、なんどりでも出していますね。カマルプールは冷やしラッサムですね。断面が面白いからか、透明なカップに入れることもままあるみたいです。
マイソールラッサムは、ミールスにするときの、メインを張れそうなラッサムです。
これにポリヤルがあれば、それでもう十分かもしれません。
ということで、ミールスのメインを張れそうなものを紹介します。
冬瓜、ナス、オクラの入った、ふつうのサンバルです。玉ねぎ、トマト、ニンニクの入らないレシピで、飽きずに食べられる味です。
玉ねぎ、ニンニク、トマトも使った、しっかりとした味のサンバルです。
ほうれん草をたくさん使うのがポイントです。ご飯にとても合います。
ムングダルを使った豆のカレーです。ミールスにある場合は、まずこれをご飯にかけて食べるのが、一応の順番です。
そのまま食べて朝ごはんにしても楽しいです。
すこし違う路線ですが、メインを張れそうなカレーです。すっぱくて辛いです。できるだけ暑い場所で食べてください。