雑記2019/04/11「レモンの味」「茄子のヴェプドゥ」

●レモンの味

インドのレモンはたぶん、ちょっとカボス風味だろう、とあたりをつけていた。酸味だけじゃなくて風味がある、みたいな。コーチンのルルモールでは、レモンは一種類しか売っていなかった。ライムは無かった。食べてみると、ほぼ、アメリカのレモンだった。ちょっと濃縮して果物感も加わっているけど、別種の味ではなかった。

●インド人

先日コーチンに行って、それが初めてのインド行きだったのだけど、その一回だけで、「インド人」という言葉を使うのに抵抗を覚えるようになった。「インド」もけっこう怪しい。どちらも仕方なく使うけれど、できるなら、つかいたくない。

●茄子のヴェプドゥ

憧れのインドの茄子。小さいやつ。ナスは薄緑の長いもの、紫と白の縞になっているもの、そして、丸くて小さいもの、の三つがあった。ハイデラバードの例のもっと小さいのは売っていなかった。たぶん、コーチンでは、茄子はあんまり人気がない。多分インゲンのほうが愛されている。買っている人をあまり見なかった。まあ、なんとなく、ケララってあんまり茄子料理のイメージはない。使うけど。それで、炒めてみた。vepudu。ダル、スパイス、ニンニク生姜、で炒める。パプリカパウダーをちょっと強め。火が通るのに時間がかかった。すごくおいしい。いい、この茄子は良いぞ。皮がしっかりして風味がある。そもそも小さい茄子を使うと、大きい茄子に比べて相対的に皮部分が多くなるのもある。そして、しっかり火を通してくたくたにしても、崩れはしない。しっかりしつつ柔らかい。これはうまい。これでこそ茄子!これで麻婆茄子をつくりたい!というかんじで興奮した。茄子おいしい。持って帰りたい。

●バナナの花のトーレン

試したかったものの一つ。東京なら手に入るのかもしれないけど、基本的には日本では売っていない。どんなものかは、banana flowerで検索して。それを刻んでココナッツ炒め蒸しにする。そういえば、ココナッツ炒め蒸し、という表現はケララの風の沼尻さんの真似。バナナの花、生まれたばっかりの赤ちゃんくらいある。個人差がある。兄は三年くらいお腹にいた疑惑がある赤子だったらしい。バナナの花は、ごわっとしている。水仙の葉を厚くして大きくした感じ。バコッというかんじで簡単にめくれる。そうすると、白に近い薄黄色のバナナのこっこが一列に並んでいる。ぎゃー気持ち悪い。我慢しつつもう一枚、バコッとはがすと、またバナナのこっこが一列に並んでいる。やめてー!しかも一枚目よりちょっと小さくなってるー!ぞわぞわしながら全部めくり終えたら、刻む。ふだんはトーレンにニンニクはつかわないのだけど、なんとなく、使いたくなった。ちなみに、キッチンに冷房はついていなくて、換気扇もない。もともと室温30℃湿度は100!みたいな環境なのに、さらに過酷になる。味にポイントが欲しくなるというかなんというか。だから、少しだけにんにくを刻んでつかった。バナナの花のトーレン。食べてみると、肩透かし。食感は、サクサクして厚みのあるニラ、というかんじ。味は、ちょっと花っぽい味がするけど、あんまりしない。ココナッツを大量に加えているせいもあって、ほぼ主張なし。栄養価はあるのだろうか。不思議な食べ物。