venkaya vepudu
茄子の炒めものです。vepudu、とは、炒めもの、くらいの意味です。ポリヤル、と言っても良いのですが、poriyalよりは、varuvalに近い気もします。varuvalの方が、強火で勢いよく炒めるイメージです。タミル語だと、kathirikkai poriyalもしくは、kathirikkai varuvalとなります。なんとなくvepuduの方が、ポリヤルよりもスパイシーにして、かつ、茄子に完全に火が通るまで、しっかり炒めるようなイメージがあります。
動画を作りましたのでご覧ください。
材料と手順
(4人分)
●茄子——5本
●サラダ油——大さじ2
●チャナダル——大さじ1
●マスタードシード——小さじ1
●クミンシード——小さじ1/2
●ヒング——小さじ1/8
●ホールチリ——3本
●カレーリーフ——10枚程度
●ニンニクと生姜をつぶしたもの——小さじ1
●ターメリック——小さじ1/2
●チリパウダー——小さじ1/2
●パプリカパウダー——小さじ1/2
●コリアンダーパウダー——小さじ1/2
●塩——小さじ1/2
①鍋にサラダ油を熱し、チャナダルを入れる。チャナダルが色づいて来たらマスタードシードを入れ、半分くらい弾けたらクミンシードを加える。ヒング、ホールチリを入れてざっとかき混ぜたらカレーリーフを入れる。ニンニクと生姜をつぶしたものを入れて、香りが出るまで炒めたら、切った茄子を入れて、残りのパウダースパイスと塩を入れてかき混ぜる。
②水100ml程度(分量外)を加え、ざっと混ぜてから蓋をして、弱火で15分ほど炒め蒸しにする。茄子がくたっとしてしっかり火が通ったら蓋を開け、強火にして5分ほど炒めて水分を飛ばす。
茄子のヴェプドゥのポイント
・最大のポイントは、おいしいナスを使うことです。今回は、スーパーで売っている5本入りのナスを使いましたが、もっと良いナスを使えば、よりおいしくなります。値段に正直です。個人的には米茄子が好きです。
・普通のポリヤルよりもスパイシーに仕上げます。色味が濃くなるように、パプリカパウダーを加えています
・茄子には、しっかり火を通したほうがおいしいです。ほかのレシピを見ると、フライパンでただ炒める、とあるのですが、それではナスに火が通りにくいので、一度蒸し焼きにしてから、最後に強火であおるようにして仕上げます。中華鍋で作っても良いです。そういうイメージです。
・塩味は、あまり強くつけるとナスの味がわからなくなるので、一歩手前で止めてあります。
こういう作り方もあります
・ナスの切り方は色々です。小さい角切りにしても良いですし、乱切りっぽくしても良いです。半月切りっぽくするのは、なんとなくvepuduらしくない気もしますが、とくに根拠はないので、お好みでどうぞ。
・玉ねぎやトマトを入れて作ることもできます。また、ニンニク生姜はもっと増やしても良いです。逆に、それらを全く入れずにあっさり作ることもできます。
・ダルは、チヤナダルを使いましたが、ウラドダルでも良いですし、入れなくても良いです。
・サラダ油を大さじ2としましたが、テフロン加工やセラミックの鍋で作る場合、もっと少なくても作れます。また、入れる水の量は、鍋やナスによって変わってきます。足りないと思ったら足して、多いと思ったら、最後に強火で飛ばせば良いので、適当に調整してください。
どうやって食べるか・どのように提供するか
・基本的には、ミールスの一品にするのが良いと思います。スパイシーで油も使っているので、そういうミールスでないと味が浮いてしまうので気をつけてください。さすが、アーンドラの料理です。逆に言うと、ポリヤルよりも満足度の高い料理なので、自宅で簡単なミールスにするときには、とても良いと思います。これとダルだけでも、わりと満足できると思います。
・ミールス屋として出す場合、やはり、アーンドラ料理でまとめないと、ちぐはぐになりそうです。アーンドキッチンもけっこう味がきついので、そういうミールスを出したいときには、このナスのヴェプドゥは使えると思います。本当に、南インド料理、という括りには無理があると思います。
・一品料理として出すには、すこし物足りない気もしますが、トマトや玉ねぎを加えて、最後にパクチーを散らせば、見栄えはします。ただ、ナスの比率が高いため、原価が高くなりますし、作り置きしたときに、味も落ちやすいです。温めるときは、電子レンジが良いと思います。
・スパイスカレー界隈の方々、アーンドラ料理は、いろいろ使えそうなものがありますよ。これもその一つです。