Olan
ケララ州の、ココナッツをたっぷり使った、優しい味のカレーです。辛みはありません。
インドカレーといえばスパイシー、が定番ですが、このようなまったりとしたカレーも沢山あります。
少し前にいらした家族の、7歳くらいの男児が、口に入れて、「あ、変わった味だけど甘くておいしいー」と、言ったのが、このカレーを表しているかと思います。そういう味です。
Olanというのは調理法でなく、料理の名前です。じゃが芋をココナッツミルクで煮ても、じゃが芋のオーランとは言いません。それはistooになりますね。
それでは、まずは見た目と文章でイメージを膨らませていきましょう。
オーランってどんな味?
味のベースは、とにかく、ココナッツミルクの甘い味です。塩味を強くはつけません。
具である、かぼちゃと赤インゲンの甘みも手伝って、全体的に甘く優しい味になります。甘くて優しくて、ほっくりとした味に作ります。
粘度は、とろみがありつつも、シチューのようにどろっとはしません。
見た目としては、赤インゲンの赤紫色とココナッツが混ざって、薄紫色になります。豆の煮汁は捨てずに、色の調整に使います。もし手に入るのであれば、カレーリーフの緑が加わると、見栄えがします。
材料と手順
(5人分)
●赤インゲン豆——–1/2cup
(1cup半の水に一晩つけておく)
●かぼちゃ——–200g(1.5cmの角切り)
●ココナッツミルク缶——–400ml(ひと缶分)
●水——–1/2cup
●塩——–ふたつまみ
●テンパリング用
○サラダ油——–小さじ2
○マスタードシード——–小さじ1/2
○カレーリーフ——–10枚程度
1.圧力なべに赤インゲン豆と、浸していた水をそのまま入れ、蓋をして強火にかける。圧力がかかったら弱火にする。15分経ったら火を止める。冷めた時には、豆がほとんどの煮汁を吸っているはず。
2.かぼちゃを茹でる。別の鍋にかぼちゃと水(分量外)を入れ強火にかけ、沸騰したら弱火にし、5分ほど茹でたらザルに揚げる。まだ硬いな、というときにザルに揚げると、余熱で火が通り丁度良くなる。
3.かぼちゃを茹でた鍋に、かぼちゃ、赤インゲン豆と煮汁、水、塩を入れて、弱火にかける。ココナッツの風味を残すため、ぼこぼことは沸かさない。テンパリングをする。小鍋に油を熱し、マスタードを入れ、弾け始めたらカレーリーフを入れて火を止める。ざっとかき混ぜてカレーリーフに火を通したら、カレーの入っている鍋にジャッとかける。最後に味を見て、足りなければ塩を足す。
TIPS
・豆を煮るときの水の量は、豆の質によって違うので、火にかけるときに、「これでは焦げるな」と思ったら、水を足してください。
・かぼちゃは、少し固めにゆでます。ほくほくと簡単に崩れるようだと、茹ですぎです。
・実は、赤インゲン豆を使うのはあまり一般的ではありません。red lobiaという皮付きの黒目豆を使うのが一般的です。小豆をひとまわり大きくしたようなものです。皮なしの黒目豆を使っても良いです。入手性の問題で、ここでは赤いんげん豆をつかっています。