Egg roast(英) Muttai varuval(タミル)
簡単で、スパイシーで、見栄えが良く、財布の痛まないカレーです。
ケララ州の「エッグロースト」と呼ばれるカレーで、ご飯にかけたり、パロータというデニッシュのようなパンと食べたりします。タミルナドウ州ではmuttai varuvalと呼びます。
うちの祖母も食べたら喜んだので、おそらく80歳まではストライクゾーンに入る、おいしいカレーです。また、味がまとまりやすく作りやすいので、ぜひ試してみてください。
それでは、まずは見た目と文章でイメージを膨らませていきましょう。
エッグローストってどんな味?
塩味はしっかり、辛みもスパイスもしっかり、油が口にまとわりつくくらいに多めに使います。
水分を飛ばすようにして炒めるので、それだけで食べると濃いくらいのマサラ(グレイビーくらいの意味にとらえてください)と、それ自体には味の付かないゆで卵が合わさって、丁度よい塩梅となります。
スパイスは、チリパウダーの風味を強く出します。
粘度としては、多めの油と多めのパウダースパイスを使うので、ねっとりとした、食感になります。
と、このようなイメージを持って調理をすると、成功しやすいかと思います。
材料と手順
(5人分)
●卵——–10個(茹でて皮をむき、浅めにスリットを入れる)
●サラダ油——–大さじ6
●スタータースパイス
○マスタードシード——–小さじ2
○粒のブラックペッパー——–10粒
○ホールチリ——–5本
○カレーリーフ——–10枚
●ニンニクと生姜——–合わせて大さじ1
(包丁の腹で押しつぶしてからみじん切り)
●玉ねぎ——–中3個(みじん切りにする)
●青唐辛子——–3本(みじん切りにする)
●塩——–小さじ2
●トマト——–中1個(みじん切り。缶詰のトマトでもOK)
●ターメリック——–小さじ1/2
●チリパウダー——–小さじ2
●パプリカパウダー——–小さじ2
●コリアンダーパウダー——–小さじ2
●フェンネルパウダー——–小さじ1(フェンネルシードをミキサーで粉砕したもの)
1.鍋に油を熱し、マスタードを入れる。弾けてきたらブラックペッパーホール、ホールチリ、カレーリーフを入れて、ざっと混ぜ合わせる。ニンニクと生姜を入れ、香りが出るまで中火で1分ほど炒める。玉ねぎ、青唐辛子、塩を加え、玉ねぎに薄く色がつくまで、強火で炒める。
2.鍋にトマトを加えて、水分が飛ぶまで強火でさらに炒める。トマトの水分が飛んで焦げ付きそうになったら弱火にして、スパイス類を加え、なじませるためによくかき混ぜる。足りないようだったら塩を足す。しっかり水分を飛ばして火を入れるかんじです。
3.ゆで卵を鍋に入れて弱火にし、崩れないように気を付けながら何度かかき混ぜて味をなじませる。
TIPS
・卵は、新しいものを使うと、剥きにくくて大変です。常温で三日も置けば剥きやすくなります。見た目は大事なので、ぜひ、古めの卵で作ってください。
・パプリカパウダーが入ると、見た目も味も本格的になります。他のカレーでも、とくに見た目における寄与が大なので、本格志向の方は購入をお勧めします。もしあればカシミールチリを使ってください。
・このカレーは、しっかりと味をつけたほうがおいしいです。味見の段階では、濃いかな、と思うくらいで、ゆで卵と合わさると丁度良くなります。最初に油をかなり使いますが、勇気を出してたくさん入れてください。
・ニンニクと生姜は、一番良いのは、乳鉢のようなものでつぶすことです。スパイス潰しを持っている方はそうしてください。無い場合は、疑似的に包丁でつぶしてから切ります。