『レストラン風ノンベジミールスを作って食べて、巷で言う本場の味とは何かを考える会』の概要

『レストラン風ノンベジミールスを作って食べて、巷で言う本場の味とは何かを考える会』の概要です。

簡単に言うとダバインディアのミールスです。東京は八重洲にある業界一とも言われる繁盛店で、実際に繁盛しています。今日作るものは、勿論実際のダバインディアとは違う味ですし、他にもいろいろと違いますが、大切なのは雰囲気ということでご理解ください。

さて、なぜダバインディアかというと、ダバインディアが人気店で、知名度が(おそらく)高く、さらに南インド料理を標榜しているからです。だから、錦糸町に固まって存在するバングラディシュ料理店がそれぞれどんなものが出てきて、どんな差異があって、どんな人が働いているかの移籍情報も把握しているような、そんなディープな方々とはちがう、普通の人々に南インドを発信している店だと思うのです。そして、繁盛具合を見ると、どうやらそれは成功しており、「そうかこれが南インドか。本場の味やな」と人々を頷かせているのだと思います。そして、インド料理を褒めるときにつかう常套句、「本場の味」「本格的」という言葉が、おそらく日に10回くらいは、あの素敵な青い壁に向かって放たれているのだと思います。もちろんすべて推測です。

そこで、そのダバインディアを南インド料理店たらしめているであろうミールスを再現し、そこにこらされた数々の工夫を確認し、賞味することで、本場の味とは何かを考えていこう、というのが本会の趣旨でございます。ありがとうございます、ありがとうございます。

ミールスは、このような構成になっております。本日つくるものです。

○サンバル

豆と野菜のカレー。タマリンドで酸味をつけ、サンバルパウダーというミックススパイスで風味づけします。

具は、問答無用の大根と人参、それにおまけとして茄子も入れます。ご飯に合います。

○ラッサム

酸っぱいスパイシーなスープ、なのですが、今回は、粘度の高いレストランラッサムです。

赤くして、辛くします。ご飯に合います。

○ミックスポリヤル

野菜のココナッツ炒めです。キャベツ、紫キャベツ、玉ねぎ、赤玉ねぎ、グリーンピース、を使います。さっと炒めます。ご飯に合います。

 

○小海老のドライカレー

海老のporiyalかvepuduあたりが、より適切な表現かもしれません。エビを炒めたものです。エビ好きにはたまらない味です。

○シェフの日替わりチキンカレー

シェフはいませんし日替わりでもありませんが、おいしいチキンカレーです。お店の味がします。玉ねぎ、トマト、ポピーシード、ココナッツ、でグレイビーを作ります。生姜の飾り方がポイントです。チキンはマリネしません。

○生姜とトマトのチャトニ

チャトニというのはペーストのようなもので、ちょっと味を変えるときにつかうようなものです。良い色で、味も刺激的でこのミールスにぴったりです。

 

それでは作っていきます。

まずは、サンバル用のトゥールダルを煮ます。水に浸けておいたトゥールダル1/2cupを、500mlの水と一緒に圧力鍋に入れて火にかけます。蓋はしません。灰汁をとりたいのです。

次に、エビのマリネをします。冷凍のむきエビを使うのですが、その中では最大サイズだと思います。ちょっと高いです。エビをはあらかじめ解凍しておきます。そこに、ターメリック、チリパウダー、レモン汁、塩、を振りかけよく混ぜます。

○むき海老——600g(凍った状態で計量)

○ターメリック——小さじ1.5

○チリパウダー——小さじ1.5

○レモン汁——大さじ1

○塩——小さじ1

○ジンジャーガーリックぺースト——大さじ1

このエビのマリネと、チキンカレーに使うために、ニンニクと生姜をペーストにしたものを準備します。ニンニクと生姜を、サラダ油と一緒にミキサーに入れ、ペーストにします。それだけです。サラダ油を入れないとミキサーが回らないのと、あとは酸化防止の意味合いがあります。ジンジャーガーリックペーストは、今後GGペーストと表記します。全部は使いきれないので、なにか違う料理に使ってください。あまり長期保存はおすすめしません。

○ニンニク——ひとつ全部

○生姜——ニンニクと同量か少しすくないくらい

○サラダ油——大さじ2くらい(ミキサーの形状による)

 

チキンカレー用の玉ねぎを炒めはじめます。鍋にサラダ油をたっぷり入れて、クローブとブラウンカルダモンを入れます。香りが出てきたら玉ねぎのうす切りを入れます。色がついて香ばしくなるまで炒めます。

○サラダ油——1/2cup

○玉ねぎ——1個(繊維を断つように薄切り)

○ブラウンカルダモン——5個

○クローブ——10個

 

サンバルのトゥールダルが沸騰してきました。灰汁を一度とったら、ターメリックを加えます。吹きこぼれ防止に、サラダ油もちょっと入れます。蓋をして、圧力がかかったら火を弱め、10分ほど煮ます。

○ターメリック——小さじ1/2弱

○サラダ油——ひとたらし

 

それでは、サンバルの野菜の準備をしていきます。

野菜は、大根、人参、茄子を使います。それと玉ねぎです。

大根は安く、だいたい年中売っています。人参も、大根ほどではないですが、安くて安定しています。茄子は、ちょっとは高いのですが、まあ、使いやすい部類です。

大根の切り方は、正方形(正しくは立方体)をちょっと縦長にしたくらいで、ポイントは、雑に切ることです。長編が2cmくらいです。あまり大きくしてはいけません。ときどき正方形や三角、台形なんかが混ざると良い感じです。

人参は、大根より一回り小さく切ります。火の通りやすさの関係です。これも、綺麗なキューブにしてはいけません。なぜいけないかというと、これはポリヤルにも言えるのですが、綺麗に切り揃えられた野菜は、ときに日本人っぽくなってしまうからです。綺麗な拍子切りでもだめです。こころもち雑に切るのです。すると、大量に仕込むレストラン、しかもインド本場っぽい雰囲気が醸成される気がします。

茄子は、溶けやすいので、思い切って大きめに切ります。

玉ねぎは、適当にザクザク切ります。

○大根——150g(太めの拍子切り)

○人参——100g(大根より少し小さく)

○茄子——2本

○玉ねぎ——1/4個

○トマト缶のトマト——1個とピューレちょっと

○サラダ油——大さじ2

○チリパウダー——小さじ1/2

○コリアンダーパウダー——小さじ1/2

 

これらの野菜を、油で軽く炒め、煮えたダルに加えて一緒に煮るのです。まずはフライパンを熱してサラダ油大さじ2くらいを温めます。玉ねぎをさっと炒めたら大根と人参を加えて油を回すように炒めます。トマトとチリパウダー、コリアンダーパウダーを加えて、トマトをつぶしながら、全体がなじむように2分ほど炒めます。火からおろして脇に置いておきます。茄子は炒めません。

トゥールダルが時間になったので火からおろします。圧力が下がったら、炒めた野菜を加えます。あとでやります。

 

チキンカレーの玉ねぎが色づいてきました。もう少しです。

 

この間にラッサムを作ります。ラッサムというのは、酸味があってスパイシーなスープのようなものですが、今回はトマトをつかった、レストラン風のものにします。

まずはラッサムパウダーのようなものを作ります。ミルで粉末にします。

○トゥールダル——小さじ2

○クミンシード——小さじ1

○ブラックペッパー——小さじ1

○フェネグリーク——小さじ1/2

次にミキサーでペーストを作ります。トマト缶、ニンニク、青唐辛子、をミキサーに放り込みます。赤ピンク色の、トマトジュースのようなものが出来上がります。

○トマト缶のトマト——8個+ピューレ

○ニンニク——2かけ

○青唐辛子——4本

○水——400ml

鍋に、ラッサムパウダーとペースト、それから塩、タマリンド、キビ糖、を入れて煮立てます。ちょっと粘度が高いので水も加えます。スパイス類も加えます。強火にして、煮立ったら弱火にし、3分ほど煮込みます。

タマリンドペースト——大さじ2

○塩——大さじ1弱

○キビ糖——小さじ4

○チリパウダー——大さじ1

○パプリカパウダー——ちょっと

○ヒング——ひとふり

○水——400ml

 

トゥールダルの圧力が下がったのでふたを開け、炒めた野菜と茄子を加えます。水も200ml足します。ざっと混ぜたらもう一度蓋をして火にかけます。次は、圧力がかかったら4分ほど煮ます。

○水——200ml

 

ラッサムが煮立つのを待つ間に、チャトニを作ってしまいます。チャトニはふつう最後に作るのですが、このチャトニは味が長持ちするので大丈夫です。

作り方は簡単です。生姜とトマトを炒めて、ペーストにするだけです。チャナダルとホールチリも加えます。生姜とトマトは、小さめに切っておきます。ミキサーにかけるので切り方は細かく指定しません。

鍋にサラダ油を熱して、チャナダルを入れます。チャナダルと言うのは、ひよこ豆の挽き割りです。コク出しの役割です。うっすら色づいて来たらホールチリを多めに加え、色づいたらすぐに生姜トマトを入れます。しっかり火を通す必要はないのですが、まあ、二分くらい炒めれば良いと思います。そこに塩と砂糖を加え、ちょっと水も入れてミキサーに入れます。それでもう出来上がりです。

○生のトマト——1個

○生姜——5cmくらい(トマトよりちょっと少ないくらい。かなり大量)

○サラダ油——大さじ1

○チャナダル——小さじ1

○ホールチリ——4本(ちぎっておく)

○水——30ml

○塩——小さじ1/2

○キビ糖——小さじ1

 

ラッサムが煮立ったので火を弱め、ここから3分間煮こみます。

サンバルの圧力鍋を火からおろします。圧力が下がったら、調味をします。

 

チキンカレーの玉ねぎが、良い色になりました。チキンカレーを作ってしまいましょう。

玉ねぎがこげ茶色に色づいて来たら、GGペーストを加えて香りを出します。そこにパウダースパイスと塩を加えて、切ったチキンも加えます。マリネは不要です。実際に店舗でマリネをしているかどうかですが、ちょっとわかりません。ただ、しなくても問題ないので、ここではしません。手を抜けるところは手を抜くのが飲食店のやり方だと思います。マリネしなくても、小さく切れば今どきのチキンは食べやすいですし、そもそも、切った生肉をヨーグルトに浸けておいておくのは、衛生的にもちょっと怖いです。

ということで、チキンは皮を取り、一口大に切っておきます。一般的な日本のチキンカレーの大きさよりは、大分小さいです。

 

○鶏もも肉——2枚

○GGペースト——大さじ1.5

○ターメリック——小さじ1/2

○チリパウダー——小さじ2

○コリアンダーパウダー——小さじ2

○パプリカパウダー——小さじ2

○塩——小さじ2

 

たっぷりの油とスパイスでチキンを炒めていきます。ここで粗方火を通してしまいます。煮込み時間が長いと、肉汁がグレイビーに移ってチキンがぱさぱさになりやすいです。この、スパイス油でチキンを炒めるのは、なんとなくプロっぽい感じがして、楽しい工程です。

その間に、ペーストを作ります。トマト、青唐辛子、ポピーシード、ココナッツシュレッド、水、をミキサーにかけます。このペーストがプロっぽい味の秘訣です。滑らかなペーストにします。

○青唐辛子——6本

○トマト缶のトマト——4個とピューレ

○水——400ml

○ポピーシード——大さじ2

○ココナッツシュレッド——大さじ2

このペーストをチキンに流しいれます。水も300ml程入れます。シャバシャバになりすぎないよう気をつけます。沸騰するまでは強火です。

○水——300ml

 

この間にサンバルを進めます。

サンバルのふたを開け、タマリンド、塩、刻んだ青唐辛子、カレーリーフ、ヒング、を加えて煮込みます。

○塩——小さじ1.5

タマリンドペースト——大さじ2

○青唐辛子——2本(刻んでおく)

○カレーリーフ——10枚程度

○ヒング——3振りほど

 

チキンカレーが煮立ってきました。火を弱め、3分ほど煮込みます。

煮立つまでに、サンバルパウダーを作ります。今日はせっかくなので、色々入ったサンバルパウダーにしましょう。その方が、ごちゃっと混ざったような味になります。

○コリアンダーシード——大さじ1

○マスタードシード——小さじ1/2

○クミン——小さじ1

○フェネグリーク——小さじ1/4

○ブラックペッパー——小さじ1/2

○チャナダル——小さじ1/4

○ウラドダル——小さじ1/4

○トゥールダル——小さじ1/4

ダルを先に乾煎りして、ちょっと色づいたら、スパイスを加えて余熱で温めるようにします。鍋から出して、冷めたら粉末にします。

 

チキンカレーに、最後にスパイスを加えます。ブラックペッパーとクミンを挽いたものです。しっかりと粉末にします。レモン汁もちょっと入れます。

○ブラックペッパー——大さじ1.5

○クミン——小さじ2

○レモン汁——小さじ2

かなり大量のブラックペッパーが入ります。このチキンカレーは、胡椒で辛みを出します。そうすると、他のインド料理店とはちがう、じわっとくる本格的な辛さになります。そして、色が黒っぽくなって本場っぽいです。

スパイスを入れてひと煮立ちさせれば完成です。

 

では、エビを炒めていきます。

鍋にサラダ油大さじ2を熱し、マリネしておいたエビを炒めます。量が多いので、先に炒めておかないと水っぽくなりやすいのです。強火で炒めます。そのまま、火が通って水分が飛ぶまで炒めたら、ボールに入れておきます。中華料理の要領ですね。

 

同時に、ポリヤルを作っていきます。今回は、キャベツ、紫キャベツ、グリーンピース、で作ります。

キャベツの切り方が大切です。今回は、乱切り風味のみじん切りにします。先述のとおり、あまりきれいに切りすぎると、本場感が出ません。キャベツの葉を一枚一枚はがしたりせず、そのまま千切りになるように、切ります。細長くなったものを、ちょっと斜めに包丁を入れるようにして、小さく切ります。四角、△、台形、などが入り乱れつつ、なんとなくとげとげっぽくなるよう切ります。もしかしたら、フードプロセッサーが早いかもしれません。彩りとして、紫キャベツや赤玉ねぎ、グリーンピースを入れます。玉ねぎも、綺麗なみじん切りではなく、ちょっとざく切り風味が入ると良いです。

鍋にちょっとおおめのサラダ油を熱して、マスタードシードを入れます。弾けてきたらクミンを加え、ホールチリも入れて色づくまで熱します。玉ねぎ、赤玉ねぎ、グリーンピースを加えたら、ヒング、塩、も一緒に入れます。

グリーンピースに火が通って来たら、キャベツと紫キャベツを加えます。炒める、と言うよりも、和える、という感覚です。キャベツがしんなりする前に、ココナッツシュレッドをたっぷり入れます。水を吸って、全体がファサッとします。ざっと混ぜて火を止めます。ちょっと早いかな、くらいで良いのです。これで出来上がりです。火を通しすぎてはいけません、ちょっと歯触りが残るくらいの方が、大多数の日本人のお客様に喜ばれます。

○サラダ油——大さじ3

○キャベツ——200g

○紫キャベツ——50gくらい

○玉ねぎ——1/2個

○赤玉ねぎ——1/2個

○グリーンピース——1/2cup

○マスタードシード——小さじ1.5

○クミン——小さじ1/2

○ホールチリ——6本

○塩——小さじ1強

○ヒング——ひとふり

○ココナッツシュレッド——2cup

出来上がりとしては、いろんな色が混ざって、白いココナッツがとげとげしていると、それらしくなります。なので、ココナッツシュレッドは、出来るだけ細長いものを使いたいです。おそらくダバインディアでは、そういうココナッツシュレッドを仕入れているのだと思います。同じ袋の中でも、上の方と下の方では、上の方が細長い方が多いです。小石と砂なら、砂が下に行く要領です。

一応はキャベツがメインの具材なのですが、見た目として、キャベツ以外のものが多くなればなるほど、ダバインディアっぽくなると思います。なので、玉ねぎや、マスタード、ホールチリを多めにしています。他にも、コーン、チャナダル、人参、ビーツ、などが使えます。赤系統の色が入るとやはり良いですね。

これでポリヤルはお終いです。

 

乾煎りしたサンバルパパウダーが冷めたので、ミルで挽きます。

出来上がったサンバルパウダーを、大さじ1サンバルに加えます。ちょっと多いような気もしますが、まあ良いでしょう。

○サンバルパウダー——大さじ1

サンバルパウダーを加えたらあまり煮込まないのが普通だと思うのですが、今回は、すこし煮込みます。なぜなら、あまりにフレッシュな香りは、ダバインディアらしくないと考えるからです。

これはダバインディアに限ったことではないですが、その都度仕上げる一品料理的なノンベジならまだしも、サンバルは、出来立てを提供するのが非常に面倒です。いえ、面倒というより、割に合いません。なので、それを再現するため、サンバルパウダーを入れてから、少し煮込んでなじませます。

野菜が柔らかくなっていれば出来上がりです。粘度は、もったりまではいかないけど、トロトロとサラサラの間、トロトロ寄り、くらいです。塩と酸味はわりに強めになります。それでこそレストランです。

すぐにテンパリングをします。小鍋に多めのサラダ油を熱し、マスタードシードを入れます。弾け始めたらクミンを加え、一呼吸おいて、ホールチリも入れます。すぐに火からおろし、鍋をゆするようにしてホールチリが色づいたら、サンバルに加えます。

○サラダ油——大さじ3

○マスタードシード——小さじ1

○クミン——小さじ1/4

○ホールチリ——4本

このサンバルはとくに豆が多いので、時間経過で水を吸います。この時点では、すこし緩いくらいで、食べるときに丁度良くなります。

ラッサムのテンパリングもします。

○サラダ油——大さじ1.5

○マスタードシード——小さじ1

○ホールチリ——6本

 

では最後に、エビを仕上げていきます。

鍋にサラダ油を熱し、マスタードシードを入れます。半分くらい弾けたら、みじん切りの玉ねぎを入れて炒めます。玉ねぎが透き通って来たら、ざく切りにしたたっぷりの青唐辛子を加えてざっと炒め、炒めておいたエビを投入します。そのまま、全体がなじむまでよくかき混ぜながら炒めます。

○サラダ油——大さじ3

○マスタードシード——小さじ2

○玉ねぎ——1個(みじん切り)

○青唐辛子——15本

 

あまり火を通しすぎると硬くなっておいしくないので、全体がなじむくらいで火を止めます。ココナッツシュレッドを加えてざっと混ぜたら出来上がりです。

○ココナッツシュレッド——1cup

 

 

そしてここからが、重要な盛り付けパートです。まだ終わりません。まだ食べられません。

 

サンバルとラッサムは、カトリにたっぷり注ぎます。そして、コリアンダーリーフを飾るのですが、パクチーの切り方も大きなポイントです。茎は、かなり細かく刻みます。そして葉は葉で、縦横に刻んで細かくします。ここまでは丁寧にやります。そして、パクチーを飾るときは、きもち雑にやります。最後で抜くのです。

つぎにポリヤルです。これもたっぷり盛りつけるのですが、ちょっとカトリからピョンピョンはみ出ると良いです。決して、ぎゅうぎゅう押し付けてはいけません。繁盛店の厨房はいそがしいので、一発で、バサッともりつけ、ちょっと微調整、というイメージです。

エビは、エビのごろごろ感が出るようにしたいです。つまり、綺麗に平たく積み上げては駄目で、これもある程度の勢いをもって盛りつけます。山盛りにしても良いです。パクチーを飾ります。

チキンカレーです。チキンは3切れか4切れです。一切れグレイビーから顔を出すようにします。あ、チキンだ!となります。そして、その部分に、細く切った生姜を、4本程、ぱらっと乗せるのです。

バナナリーフを敷いたプレートに、円状に並べ、最後に、チャトニを、たらっと載せます。

バスマティライスです。計量カップにふわっと詰め込み。それをひっくり返して真ん中に盛りつけます。ちょっと計量カップの形が残りつつ崩れる、くらいです。

最後に、プ―リを飾れば出来上がりです。お疲れさまでした。

食べてみればわかります。本格的な味です。端的に言うと、辛くて、赤くて、派手な見た目であれば、それを本格的と認識するのでしょう。勿論うま味は濃いし、塩もスパイスも強いです。おいしいですが、それが本当に本格的なのかと問われれば、ちょっとわからないですね。


最後にレシピをまとめておきますのでご活用ください。

 

サンバル

○トゥールダル——1/2cup(水にひと晩浸けておく)

○水——500ml

○ターメリック——小さじ1/2弱

○大根——150g(太めの拍子切り)

○人参——100g(大根より少し小さく)

○茄子——2本

○玉ねぎ——1/4個

○トマト缶のトマト——1個とピューレちょっと

○サラダ油——大さじ2

○チリパウダー——小さじ1/2

○コリアンダーパウダー——小さじ1/2

○塩——小さじ1.5

○水——200ml

タマリンドペースト——大さじ2

○青唐辛子——2本(刻んでおく)

○カレーリーフ——10枚程度

○ヒング——3振りほど

○サンバルパウダー——大さじ1

●テンパリング用材料

○サラダ油——大さじ3

○マスタードシード——小さじ1

○クミン——小さじ1/4

○ホールチリ——4本

●サンバルパウダー用材料

○コリアンダーシード——大さじ1

○マスタードシード——小さじ1/2

○クミン——小さじ1

○フェネグリーク——小さじ1/4

○ブラックペッパー——小さじ1/2

○チャナダル——小さじ1/4

○ウラドダル——小さじ1/4

○トゥールダル——小さじ1/4

①トゥールダルを煮る。圧力鍋に、トゥールダルと水を入れて火にかけ、一度灰汁をとったら、ターメリックとサラダ油ひとたらし(分量外)を加えて蓋をする。圧力がかかったら10分間煮る。

②野菜を炒める。サラダ油を熱し、玉ねぎをさっと炒める。大根と人参を加えてさらに炒め、油が全体に回ったら、パウダースパイスとトマトを加える。全体がなじむまで炒めたら、トゥールダルの圧力鍋に加えて、水も足す。蓋をして火にかけ、圧力がかかったら弱火にし、4分程度煮たら火を消す。

③サンバルパウダーを作る。ダルを先に乾煎りして、ちょっと色づいたら、スパイスを加えて余熱で温めるようにします。鍋から出して、冷めたら粉末にします。

④圧力鍋のふたを開けて、タマリンド、塩、カレーリーフ、青唐辛子、を加えて煮込む。煮立ったらサンバルパウダーを加えて2分ほど煮込む。

⑤テンパリングをする。小鍋にサラダ油を熱し、マスタードシードを入れる。半分ほど弾けたらクミンを入れ、一呼吸おいてホールチリも加える。火から離して鍋をゆすり、ホールチリが色づいたら、サンバルに加える。

 

トマトラッサム

○トマト缶のトマト——8個+ピューレ

○ニンニク——2かけ

○青唐辛子——4本

○水——400ml

タマリンドペースト——大さじ2

○塩——大さじ1弱

○キビ糖——小さじ4

○チリパウダー——大さじ1

○パプリカパウダー——ちょっと

○ヒング——ひとふり

○水——400ml

●ラッサムパウダー用材料

○トゥールダル——小さじ2

○クミンシード——小さじ1

○ブラックペッパー——小さじ1

○フェネグリーク——小さじ1/2

●テンパリング用材料

○サラダ油——大さじ1.5

○マスタードシード——小さじ1

○ホールチリ——6本

①ラッサムパウダーの材料をミルで粉末にしておく

②ミキサーに、トマト、青唐辛子、ニンニク、水、を入れて滑らかなペーストにする。鍋に移し、水、タマリンド、塩、キビ糖、チリパウダー、パプリカパウダー、ヒング、ラッサムパウダーを加えて火にかける。沸騰したら弱火にし、3分間煮こむ。

③別の鍋にサラダ油を熱し、マスタードシードを入れ半分くらい弾けたら、ホールチリを入れ、ざっとかき混ぜたらラッサムにジャッとかける

 

ミックスポリヤル

○キャベツ——200g

○紫キャベツ——50gくらい

○サラダ油——大さじ3

○玉ねぎ——1/2個

○赤玉ねぎ——1/2個

○グリーンピース——1/2cup

○マスタードシード——小さじ1.5

○クミン——小さじ1/2

○ホールチリ——6本

○塩——小さじ1強

○ヒング——ひとふり

○ココナッツシュレッド——1cup

①鍋にサラダ油を熱し、マスタードシードを入れる。半分くらい弾けたらクミンを加え、ホールチリも加える。ホールチリが色づいたらヒングを振り入れ、玉ねぎ、赤玉ねぎ、グリーンピースを加える。

②グリーンピースに火が通って来たらキャベツ、紫キャベツを入れる。火を通しすぎないように、さっと炒めたら火を止めて、ココナッツシュレッドを加えてよくかき混ぜる。

 

シェフの日替わりチキンカレー

○鶏もも肉——2枚(皮をはいで一口大に切る)

○サラダ油——1/2cup

○玉ねぎ——1個(繊維を断つように薄切り)

○ブラウンカルダモン——5個

○クローブ——10個

○GGペースト——大さじ1.5

○ターメリック——小さじ1/2

○チリパウダー——小さじ2

○コリアンダーパウダー——小さじ2

○パプリカパウダー——小さじ2

○塩——小さじ2

○水——300ml

○ブラックペッパー——大さじ1.5

○クミン——小さじ2

○レモン汁——小さじ2

●ペースト用材料

○青唐辛子——6本

○トマト缶のトマト——4個とピューレ

○水——400ml

○ポピーシード——大さじ2

○ココナッツシュレッド——大さじ2

①鍋にたっぷりのサラダ油を熱し、ブラウンカルダモンとクローブを入れる。ブラウンカルダモンが膨らんだら玉ねぎを加えて、全体が色づくまで炒める。

②GGペーストを加えて香りが出るまで炒めたら、パウダースパイス、塩、一口大に切ったチキンを加え、油を纏わせるように炒める。チキンに大体火が通るまで炒める。

③ミキサーでペーストを作り、それをチキンの鍋に流しいれる。粘度が高いので水も加える。強火にかけて、煮立ったら火を弱め、3分ほど煮込む。

④パウダースパイスとレモン汁を加えて、ひと煮立ちさせる。

 

小エビのドライカレー

○むき海老——600g(凍った状態で計量)

○ターメリック——小さじ1.5

○チリパウダー——小さじ1.5

○レモン汁——大さじ1

○塩——小さじ1

○ジンジャーガーリックぺースト——大さじ1

○サラダ油——大さじ3

○マスタードシード——小さじ2

○玉ねぎ——1個(みじん切り)

○青唐辛子——15本

○ココナッツシュレッド——1cup

①エビをマリネする。パウダースパイス、レモン汁、塩、GGペーストトエビヲボウルで混ぜ合わせておく。

②1時間ほどマリネしたら、大きめの鍋で炒める。サラダ油大さじ2を熱して、マリネしたエビを投入する。水っぽくならないように気をつけながら、強火で、全体に火が通るまで炒める。ボウルに戻しておく。

③鍋にサラダ油を熱し、玉ねぎ、青唐辛子、を炒める。玉ねぎに火が通ったら、炒めておいたエビを戻し、全体がなじむまで炒める。最後にココナッツシュレッドを加えてよくかき混ぜる。

 

生姜とトマトのチャトニ

○生のトマト——1個

○生姜——5cmくらい(トマトよりちょっと少ないくらい。かなり大量)

○サラダ油——大さじ1

○チャナダル——小さじ1

○ホールチリ——4本(ちぎっておく)

○水——30ml

○塩——小さじ1/2

○キビ糖——小さじ1

①鍋にサラダ油を熱し、チャナダルを入れる。軽く色づいたら、ホールチリも加える。ホールチリが色づいたら、生姜とトマトを加える。トマトをつぶすように炒め、軽く火が通ったら、水、塩、キビ糖を加えてミキサーでペーストにする。