おそらく史上初の、本番の前に、先に台本だけ公開する料理教室です。
8日は満席ですが、22日はまだ空いております。詳細はこちら。
ミールスは品数が多いです。少なくても良いのですが、多い方がミールスっぽいです。それを料理教室として扱おうとすると、どうしても、工程が複雑になります。同時進行です。もし、ひとつひとつ丁寧にやると、所要時間は4時間を越え、聴く方も喋るほうも苦行になるので、多少複雑でも、がんばってついてきてもらうしかありません。
そこで、先に台本のようなものに目を通しておけば、当日の理解の助けになるだろう、という目論見です。これを読んで、よし!これを真似して俺が料理教室をやってやるぜ!という方がいらっしゃいましたら、僕も参加してみたいので、その際はお声かけください。楽しみにしています。
今回作るのは、下記の6品です。iPadで画像を表示しながら、簡単にどんな料理かを説明していきます。簡単に、です。
・焦がしココナッツ入りサンバル Varutharacha sambar
豆と野菜のカレーです。トゥールダルを煮崩して、それに、タマリンドで酸味をつけ、野菜を入れて、スパイスを加えたもの、これがサンバルです。今回は、それに、煎ったココナッツを加えます。なので、色は、焦げ茶に近い色になります。具材は、ナス、オクラ、冬瓜、インゲン、ニンジン、玉ねぎ、です。
・あまり酸っぱくないラッサム rasam
タマリンドと胡椒のスープです。今回は、酸味は控えめにします。
・冬瓜と小豆のココナッツミルク煮 オーラン olan
冬瓜と小豆をココナッツミルクで煮たものです。オーランといいます。もやっとした味です。
・キャベツのココナッツ炒め蒸し トーレン Cabbage thoran
キャベツを細かーく切って、ココナッツと一緒に炒め蒸しにしたものです。
・パイナップルのスパイシーココナッツヨーグルト煮 カーラン Pineapple kalan
パイナップルを、ココナッツとヨーグルトで煮たものです。ちょっとスパイシーです。
・ヨーグルトと生姜のチャトニ Inji thair
ヨーグルトに、細かく刻んだ生姜を混ぜて、塩でかるく味をつけたものです。ヨーグルトと生姜の味がします。
以上、6品です。
分量をしゃべりながら作っていきますが、その分量自体は、覚えなくても良いです。大体の量のイメージさえつかめば、正確な数値を記憶していなくても、どのように味が構成されているか、わかると思います。なので、あまりメモ帳に目を落とさず、できるだけ、鍋の中身を見て頂けると嬉しいです。ちなみに、この料理教室は、写真撮影、動画撮影、録音、なにをしてもオッケーです。ご自由にどうぞ。
ガスコンロは、三台つかいます。一般家庭の最大個数に合わせています。また、圧力鍋は、1つだけにします。家庭に圧力鍋が2つあることは稀だと思います。
それでは作っていきます。
水に浸けておいた小豆を圧力鍋で煮ます。水を500ml程入れて、強火にかけます。
オーラン用の冬瓜を煮ます。鍋に水400mlと冬瓜を入れ、ひとつまみの塩を加えて火にかけます。ひとつまみの塩を加えるのは、その方が火の通りが早い気がするからです。
●小豆——1/4cup(乾いた状態で)
●冬瓜——200gくらい(1cmの角切り)
●水——400ml
フライパンでサンバル用のココナッツを乾煎りします。挽いておいたココナッツ1/2cupを、乾いたフライパンに入れて、中火で煎っていきます。この工程は、インド人は、油をひいたフライパン、もしくは、玉ねぎやニンニクを炒め、そこにココナッツやスパイスを加え、そして色がつくまで炒めることが多いようなのですが、ココナッツ単体で乾煎りするのが、一番安定すると思います。
この間に、ラッサムの準備をします。
トゥールダル、クミン、ブラックペッパー、フェネグリーク、コリアンダーシード、フェンネルシード、をミルに入れ、粗く挽きます。
●トゥールダル——大さじ3
●クミン——小さじ1
●ブラックペッパー——小さじ1
●フェネグリーク——小さじ1/4
●コリアンダシード——小さじ1/2
挽き方なのですが、細かーくすると、スパイスの風味が前面に出た、激しい味のラッサムになります。まったく挽かないでも作れますが、そうすると煮出す時間が長くなります。お好みで調整してください。今回は、粗めにします。
鍋に挽いたスパイス類、水1200ml、塩、タマリンドペースト、カレーリーフ、をすべて入れ、置いておきます。ガス台が空いたらそこに置いて、すぐに調理をはじめられるようにしておきます。
●塩——小さじ2
●タマリンドペースト——大さじ1
●水——1200ml
●カレーリーフ——10枚くらい
ココナッツは、鍋底に接している部分が急速に色づきます。あっという間に黒くなるので、せわしなくかき混ぜます。どこまで色づけるか、やり方は色々です。今回は、黒味の入った焦げ茶ぐらいを目指します。うっすら煙が立ってくるぐらいが目安です。本当にあっという間に色がつくので、しばらくつきっきりでかき混ぜます。
オーラン用の小豆の圧力鍋から蒸気が出ています。弱火にします。5分間煮たら火からおろします。
ココナッツが良い色になりました。火からおろします。カトリに入れておきましょう。
空いたところににラッサムの鍋を置いて、すぐに火にかけます。強火にし、沸いたら弱火で10分ほど煮込みます。
状況をまとめます。
オーランの小豆を煮ています。あとすこしで火からおろします。
オーラン用の冬瓜を煮ています。これはあと5分くらいです。
ラッサムを火にかけています。沸騰したら、弱火にして10分煮ます。
キャベツのトーレンの準備をしていきます。
トーレンというのは、野菜とココナッツの炒め蒸しのことです。ただ、ノンベジ、つまり肉をつかったトーレンも存在するみたいなので、thoranという語が、料理の名称なのか、調理法の名称なのか、微妙なところです。たぶん、料理の名称だとは思います。
ボールに、細かーく切ったキャベツを入れます。今回はフードプロセッサーをつかいました。そこに、玉ねぎのみじん切り、青唐辛子のみじん切り、カレーリーフ、塩、ターメリック、を入れて、よく混ぜ合わせます。ココナッツは混ぜません。
●キャベツ——250g
●玉ねぎ——1/4(みじん切り)
●ココナッツシュレッド——1cup(挽いておく)
●青唐辛子——1本
●カレーリーフ——10枚ほど
●ターメリック——小さじ1/2
●塩——小さじ1
オーランの小豆を火からおろします。
オーラン用の冬瓜に火が通りました。冬瓜は火が通ると透き通ってきます。残念ながらこの冬瓜はすが入っているのでわかりにくいですが、火が通っています。火からおろします。
これで、いま火にかけているのは、ラッサムだけです。沸いたので弱火にします。ここから10分ほど煮出したら、漉して出来上がりです。
キャベツのトーレンをつくります。大きめの鍋にサラダ油小さじ2くらいを熱します。マスタードシード小さじ1/2を入れて、ぱちぱちと弾けさせます。八割方弾けたら、先ほどのキャベツを投入します。火はとろ火から弱火くらいにします。良くかき混ぜたら蓋をして、火が通るまで、15分ほど蒸し焼きにします。最後に挽いたココナッツシュレッドをくわえます。今回は、最初に材料を全て混ぜ合わせて、それを炒めていますが、勿論そうしないでも作れます。最初にスパイスをテンパリングして、そこに玉ねぎや青唐辛子などを加え、キャベツを入れてかき混ぜ、そして蒸し焼きにします。最後にココナッツをくわえれば出来上がりです。では、なぜ最初に混ぜ合わせるか、ですが、かなり考えたのですが、こじつけのような説明しか思いつきません。ただ、なんとなく本格的な香りがしてきそうです。
根拠は全然ないのですが、先に混ぜ合わせる作り方が、一番正統っぽい気がします。ケララの昔っぽい素焼きの調理用ポットがあります(そもそも炒め物には使わないかもしれませんが)。そこまでいかなくても、気密性が低く、表面の加工もあまりよくない金属の鍋で、水を加えずに野菜を蒸し焼きにしようと思ったら、先に混ぜ合わせるのが良いかと思います。①野菜に塩をまぶすことで出る水分②ココナッツの水分 この2つの水分でもって蒸し焼きにするのです。ここでいうココナッツは、削りたてのココナッツです。我々がつかうココナッツシュレッドは、やはりすこし乾燥しているので、水を吸って、逆に蒸し焼きの邪魔になります。だから、今回は、ココナッツを最初に混ぜ合わせずに、最後に加えるのです。
以上、こじつけのような推理でした。実際は、最初に混ぜわせたほうが神の恩寵がある、とかそういう理由かもしれません。わかりません。
小豆の入った圧力鍋の圧力が下がったので、茹で加減を見てみます。指でつぶれるくらいで、かつ、煮崩れてはいないくらいを目指します。まあ、多少柔らかすぎても大丈夫です。ボールか何かにあけておきます。これで、さきほど煮ておいた冬瓜と合わせて、ココナッツミルクで煮れば、それでもうオーランの完成です。あとでやります。
圧力鍋をざっと洗ったら、その鍋でサンバルを作っていきます。
おそらく、もっとも簡単なサンバルの作り方です。圧力鍋に豆と野菜を入れて、一緒に煮てしまいます。煮えたら、タマリンドとスパイスを入れて調味します。
圧力鍋に、人参、冬瓜、茄子、インゲン、オクラ、トマト、玉ねぎ、を入れます。浸水させたトゥールダル、ターメリック、チリパウダー、サラダ油、水500ml、を入れて蓋をして火にかけます。このあと、圧力がかかったら弱火にして6分間煮ます。
●トゥールダル——1/2cup
●人参——1/2本(拍子切り)
●冬瓜——100g(太めの拍子切り)
●茄子——2本(角切り)
●インゲン——50g(半分に切る)
●オクラ——10本(半分に切る)
●トマト——1/2個(角切り)
●玉ねぎ——1/6個(ざっくり切る)
●水——500ml+400ml
●ターメリック——小さじ1/4弱
●チリパウダー——小さじ1/2
●青唐辛子——2本
●サラダ油——大さじ1
ラッサムが煮えたので、ザルで漉します。漉したら、しばらく置いて、上澄みをとります。
ザルを通すことで、大体の豆やスパイスはろ過できるのですが、細かい部分は残ります。比重の関係でそれらが沈み、もやもや部分になります。ゆっくりとボール傾けて上澄みを鍋に移すと、底のもやもや部分が、ある程度混入します。この混入具合で味が変わります。全部入れると、苦いくらいにスパイシーになります。完全に上澄みだけだと、心穏やかになるスープになります。今回は、おとなしめのラッサムにしたいので、底のもやもや部分は少な目にします。これでラッサムは完成です。
サンバルの圧力鍋から蒸気が出ました。弱火にして、あとは6分間煮ます。
今の状況はこのようになっています。
キャベツのトーレンを蒸し焼きにしています。こちらはあと5分くらいです。
圧力鍋でサンバルを作っています。もうすこしで火からおろします。
では、パイナップルのカーランの準備をしていきます。カーランというのは、ココナッツとヨーグルトをつかった、スパイシーなカレーで、粘度は高めです。青バナナやヤム芋、マンゴーなどで作るそうです。僕はゴールデンキウイやパイナップルでも作ります。
ミキサーに、ココナッツシュレッドとヨーグルト、スパイスを入れて、滑らかなペーストにします。ケララの観光局かどこかの動画では、粉末にしたブラックペッパーを水にさらして、それを布で漉すことで胡椒風味の水を作っていましたが、そこまでしなくても良いかと思います。それと、このときのペーストは、とっても滑らかにしたいので、お手持ちのミキサーに頑張ってもらってください。わたくしはバイタミックスをつかっておりますが、これは素晴らしいミキサーですが、一般家庭でつかうには、完全にオーバースペックですので、ご購入の際はお気をつけください。
●ヨーグルト——1.5cup
●ココナッツシュレッド——1cup
●クミン——小さじ1/2弱
●フェネグリーク——小さじ1/4
●ブラックペッパー——小さじ1/4
ミキサーに入れる時、ココナッツを先に入れてしまうと、ミキサーが空回りしてしまいます。なので、先にヨーグルトを入れてください。
サンバルの圧力鍋を火からおろします。圧力が下がったら調味をします。
キャベツのトーレンの蓋を開けて、火の通り方を見てみます。全体がしんなりとしています。それではここに、ココナッツを入れます。ココナッツシュレッドをミルで挽くのですが、挽き加減は、いろいろです。今回は、すこし粗さが残る程度に挽きます。あまり細かく挽きすぎると舌触りが悪くなるので、あまり細かくし過ぎるのは好きではありません。まったく挽かずに、ココナッツシュレッドのままいれても良いです。そうすると楽ですね。
ココナッツシュレッド1cup分を加え、弱火のまま良くかき混ぜます。1分くらいですね。キャベツを蒸し焼きにしたのですこし水っぽかったのが、ココナッツを入れることで水を吸い、全体が、もさっとしたかんじになります。わかりますか、こういうかんじです。もはっとして、もさっとしています。こうなると、おいしい気がします。
今回は、比較的硬めで甘みのある、雪の下キャベツをつかっているのであまり水が出ませんでしたが、これを春キャベツでやると、びしょびしょになってしまいます。春キャベツなど、薄くて水の出そうなキャベツの場合、炒めずに生で食べた方が良いかと思います。スープも良いですね。トーレンは、インゲンやカリフラワーなど、違う野菜で作りましょう。ただ、もしどうしても春キャベツで作りたいのなら、キャベツを大きめに切って、歯触りが残る程度にさっと炒めるイメージでつくると良いと思います。
カーランのペーストを、小鍋に入れて強火にかけます。ターメリック、チリパウダー、塩、カレーリーフも加えます。ターメリックが少し多いと感じるかもしれませんが、大丈夫です。カーランは、ある程度きっちり黄色味をつけたほうが、カーランらしいのです。
●ターメリック——小さじ1/4
●チリパウダー——小さじ1/4
●塩——小さじ1/2
●カレーリーフ——10枚くらい
すぐに沸騰して飛び散りますので、中弱火くらいにして、絶えずかき混ぜながら火を通します。水分を飛ばすくらいの気持ちで、3分くらいしっかり火を通します。粘度が高まってきたところにパイナップルを投入します。
●パイナップル——300gくらい(太めの拍子切り)
パイナップルは、火を通すと甘みが減って、酸味が出てきます。あまり加熱しすぎると、ただの筋っぽくて酸っぱいものになってしまうので、さっと火を通すくらいにします。煮立ってきたら、かき混ぜながら10秒くらい火を通すイメージです。あまり生っぽくてもカーランらしくないので、パイナップルを口に入れた時に、火のとった柔らかさではあるけれど、フルーティな甘みも残っているくらいを目指します。また、パイナップルは、火を通すと水が出ます。青バナナやヤム芋で作るカーランは、私は、本当にねっとりと仕上げるのですが、パイナップルの場合は、もうすこし柔らかく仕上げます。ぽってり、から一歩水っぽくするかんじです。
これでカーランはひとまず完成です。あとでまとめてテンパリングをして仕上げます。
サンバルの圧力鍋の圧力が下がったので、蓋を開けて、調味していきます。まずは、煎っておいたココナッツと水400mlをミキサーにかけて滑らかなペーストにします。煎ったココナッツをそのまま加えても良いのですが、舌触りが悪くなります。ペーストが出来たら、鍋に入れます。
豆はあまり煮崩れていませんが、柔らかくなっています。野菜はかなり柔らかくなりつつも形を残している、という状態のはずです。塩とタマリンドペーストを入れます。カレーリーフも入れて、強火で再沸騰させます。
●水——400ml
●塩——小さじ2.5
●タマリンドペースト——大さじ2
●カレーリーフ——10枚くらい
この間にサンバルパウダーを作ります。サンバルパウダーとは、サンバルに入れるミックススパイスを指します。今回は、このような配合にします。
●コリアンダー——小さじ1/2
●クミン——小さじ1/2
●フェネグリーク——小さじ1/4
●ブラックペッパー——小さじ1/4
●ホールチリ——1本
すべてをミルに入れて、粉末にします。ホールチリは指でちぎってからの方が挽きやすいです。ちなみに、市販のサンバルパウダーをつかってもオッケーです。市販の味に飽きてきたら、自分でミルで挽いてみましょう。
サンバルが、煮立ったら、ココナッツがなじむように良くかき混ぜます。ココナッツがなじんだらパウダースパイスを入れ、ヒングをふた振りほど入れます。ざっとかき混ぜたら火を止めます。ヒング、というのは、硫黄のような匂いのするスパイスです。加熱するとうまみのような働きをするので、ベジタリアン料理ではとても役立ちます。
では、オーランを仕上げます。オーランというのは、冬瓜と小豆のココナッツミルク煮です。
煮ておいた小豆と、茹でておいた冬瓜、水、塩、ココナッツミルク、をすべて鍋に入れて火にかけます。この時、ココナッツミルクは、三分の一程度を鍋に入れずに残しておきます。最後に加えて香り良く仕上げる、というおまじないのようなものです。煮立ったら、弱火にして、残りのココナッツミルクを加えて良くかき混ぜます。ココナッツミルクが溶けたらすぐに火を止めます。これでオーランは完成です。
●水——400ml
●ココナッツミルク缶——1/2缶
●塩——小さじ1.5
●カレーリーフ——10枚
オーランの粘度についてですが、今回は、わりとしゃばっとさせました。もっと粘度を高める作り方もありますが、具の冬瓜と小豆は、どちらも強い味ではないので、そこに濃厚なココナッツミルクを入れるのは、あまり良くないと思います。それと、ココナッツミルク缶ですが、AROY-Dという名前のものがおいしいと思います。amazonで売っている、オーガニックっぽい安いココナッツミルクは、味が薄いのでいまひとつです。
生姜とヨーグルトのチャトニを作ります。とても簡単です。みじん切りにした生姜とヨーグルトを混ぜるだけです。
●ヨーグルト——1/2cup
●生姜みじんぎり——大さじ4くらい
●塩——小さじ1/4くらい
もし、もっとさらっとさせたければ水と塩を足せばよいと思います。これに、青唐辛子やココナッツなどを入れても良いですが、今回は、もっとも簡素な作り方にします。生姜とヨーグルトの味しかしませんが、これがなんともおいしいのです。
それでは最後に、テンパリングをして仕上げます。テンパリングというのは、油でスパイスを加熱することを言うのですが、ここでは、調理の仕上げに、スパイスと油をシュワシュワさせて、ジャッとカレーにかけることを言います。使う鍋は、小さいものであればなんでも良いですし、大きいフライパンでも傾けて使えばできなくはありません。タルカパン、というインド製のものも存在します。お好きな鍋でどうぞ。
カーランです。鍋に小さじ2くらいのサラダ油を熱し、マスタードシードを入れます。半分くらい弾けたらフェネグリークを入れ、すかさずホールチリを放り込み、火から離して鍋をゆすります。ホールチリがうっすらと色づいたら、カーランに、ジャッとかけます。油が飛び散るので気をつけてください。これでカーランは完成です。
●サラダ油——小さじ2
●マスタードシード——小さじ1/4
●フェネグリーク——小さじ1/6
●ホールチリ——3本
サンバルです。鍋に大さじ2のサラダ油を熱します。大さじです。マスタードシードを入れて半分くらい弾けたらクミンを入れます。クミンがうっすら色づいたらホールチリを投げ入れ、火から離して鍋をゆすります。ホールチリが色づいたらサンバルにジャッとかけます。ところで、いま私は、ホールチリを入れたら火から離しましたが、これは、使っている鍋が、鉄製のすこし厚みのある鍋なので、一度温度が上がるとすぐには冷めないので、そうしました。火にかけ続けていると温度が高くなりすぎるのです。もし、うすーいアルミの鍋でテンパリングをするとしたら、最後まで火にかけ続けていないと温度が保てないとは思います。
●サラダ油——大さじ2
●マスタードシード——小さじ1/2
●クミン——小さじ1/4
●ホールチリ——3本
あれば、コリアアンダーリーフを刻んだものを、サンバルとラッサムに入れます。今日は、イオンのものをつかいました。北海道では、この時期なら、S&Bの沖縄産の物より、道内産のイオンの方が、茎が柔らかく香りが良いです。
これで一通り完成しました。サンバル、ラッサム、キャベツのトーレン、オーラン、パイナップルのカーラン、です。
さて、相変わらず文章だけだとよくわからないですね。申し訳ありません。脳内で補完してください。
最後に、レシピをまとめておきます。タマリンドペーストについては、こちらのコラムをどうぞ。
焦がしココナッツ入りサンバル Varutharacha sambar
●トゥールダル——1/2cup(水に浸しておく)
●人参——1/2本(拍子切り)
●冬瓜——100g(太めの拍子切り)
●茄子——2本(角切り)
●インゲン——50g(半分に切る)
●オクラ——10本(半分に切る)
●トマト——1/2個(角切り)
●玉ねぎ——1/6個(ざっくり切る)
●水——500ml
●ターメリック——小さじ1/4弱
●チリパウダー——小さじ1/2
●青唐辛子——2本(みじん切り)
●サラダ油——大さじ1
——ここまでを圧力鍋に入れる——
●ココナッツシュレッド——1/2cup(細かく挽いてから乾煎りする)
●水——400ml
●塩——小さじ2.5
●タマリンドペースト——大さじ2
●カレーリーフ——10枚くらい
●ヒング——ふた振りくらい
●サンバルパウダー(ミルで粉末にする)
○コリアンダー——小さじ1/2
○クミン——小さじ1/2
○フェネグリーク——小さじ1/4
○ブラックペッパー——小さじ1/4
○ホールチリ——1本
●テンパリング用
○サラダ油——大さじ2
○マスタードシード——小さじ1/2
○クミン——小さじ1/4
○ホールチリ——3本
・上記の材料を圧力鍋に入れて火にかける。圧力がかかったら弱火にして6分間煮て火を止める。ココナッツはこげ茶色になるまで乾煎りしておく。
・圧力が下がったら、煎ったココナッツ、水、タマリンド、塩、ヒング、カレーリーフ、を加えて煮立たせる。ココナッツがなじんだらサンバルパウダーとヒングを入れて、ざっとかき混ぜたら火を止める。
・テンパリングをする。小鍋にサラダ油を熱しマスタードシードを入れる。半分くらい弾けたらクミンを加え、クミンがうすく色づいたらホールチリを加える。ホールチリが色づいたら、サンバルに加える。
・あまり酸っぱくないラッサム rasam
●トゥールダル——大さじ3
●クミン——小さじ1
●ブラックペッパー——小さじ1
●フェネグリーク——小さじ1/4
●コリアンダシード——小さじ1/2
●フェンネル—–小さじ1/4
●塩——小さじ2
●タマリンドペースト——大さじ1
●水——1200ml
●カレーリーフ——10枚くらい
・スパイスとダルをミルで粗めに挽く。挽いたものと、残りの材料全てを鍋に入れ、強火にかける。沸騰した弱火にして10分ほど煮出す。
・煮出したら、ザルなどで一度濾す。濾したものをボールに入れ、しばらく置いて沈殿させる。沈殿した上澄みを、ボールをゆっくり傾けて別の鍋に移す。この時に、底に沈殿したもやもや部分は、あまり入れないようにする。これを入れるほど、出来上がりがスパイシーになる。これで完成。
・冬瓜と小豆のココナッツミルク煮 オーラン olan
●小豆——1/4cup(乾いた状態で計量する。ひとばん水に浸けておく)
●冬瓜——200gくらい(1cmの角切り)
●水——400ml
●ココナッツミルク——1/2缶
●塩——小さじ1.5
●カレーリーフ——10枚くらい
・浸水させた小豆と水500mlほどを圧力鍋に入れて強火にかける。圧力がかかったら弱火にし、5分間煮る。冬瓜は水と塩一つまみ(分量外)と一緒に鍋に入れ、透き通るまで茹でる。
・水を切った小豆を、冬瓜の鍋に入れる。ココナッツミルク、塩、カレーリーフを入れてひと煮立ちさせる。このとき、ココナッツミルクのうち1/3ほどを残しておき、最後に加えると、香りが良く残る。
・キャベツのココナッツ炒め蒸し トーレン Cabbage thoran
●キャベツ——250g(みじん切り)
●玉ねぎ——1/4(みじん切り)
●青唐辛子——1本(みじん切り)
●カレーリーフ——10枚ほど
●ターメリック——小さじ1/2
●塩——小さじ1
——ここまでをすべて混ぜ合わせる——
●サラダ油——小さじ2
●マスタードシード——小さじ1/2
●ココナッツシュレッド——1cup(挽いておく)
・上記の材料を、大きめのボールなどに入れて、良くかき混ぜておく
・鍋にサラダ油を熱し、マスタードシードを入れる。八割方弾けたら、混ぜ合わせておいた材料をすべて入れる。
良くかき混ぜたら蓋をして、弱火で15分ほど蒸し焼きにする。もし焦げ付きそうであればすこし水を足す。
・全体がしんなりとしたらココナッツを加えて、良くかき混ぜてから火を止める。
・パイナップルのスパイシーココナッツヨーグルト煮 カーラン Pineapple kalan
●パイナップル——300g(太めの拍子切り)
●ココナッツペースト用
○ヨーグルト——1.5cup
○ココナッツシュレッド——1cup
○クミン——小さじ1/2弱
○フェネグリーク——小さじ1/4
○ブラックペッパー——小さじ1/4
●ターメリック——小さじ1/4
●チリパウダー——小さじ1/4
●塩——小さじ1/2
●カレーリーフ——10枚くらい
●テンパリング用
○サラダ油——小さじ2
○マスタードシード——小さじ1/4
○フェネグリーク——小さじ1/6
○ホールチリ——3本
・ココナッツペーストを作る。材料を全てミキサーに入れ、滑らかなペーストにする。
・ペースト、ターメリック、チリパウダー、塩、カレーリーフ、を鍋に入れて火にかける。かき混ぜながら粘度が高くなるまで、3分ほど加熱する。シャバシャバではなく、ぽてっとするくらいを目指す。パイナップルを加えて、さっと煮立たせたら火を止める。
・テンパリングをする。小鍋にサラダ油を熱し、マスタードシードを入れる。半分くらい弾けたらフェネグリークを加え、すぐにホールチリも加える。ホールチリが色づいたら、カーランにジャッとかける。
・ヨーグルトと生姜のチャトニ Inji thair
●生姜のみじん切り——大さじ4くらい
(一辺3cmの立方体くらい。いわゆるひと固まり。細かいみじん切りにする。)
●ヨーグルト——1/2cup
●塩——小さじ1/4
①材料をすべてよく混ぜ合わせる。以上。
もうすこし普通っぽいミールスの記事もあります。同じく難解ですが、興味のある方はどうぞ。