雑記2019/01/10「デーツの種と実」「gramicci」

2019/01/10

●デーツの種と実

正月営業のとき、お客様からデーツをもらった。いつも食べ物をくれる。有難うございます。デーツ。栄養価が高い。正月営業はちょっと記憶が飛ぶくらいの忙しさだったので、デーツがとても役に立った。飲食店の人に食べ物をあげると喜ばれる、というのは、あまり知られていないと思う。仕込みと営業と片づけ、となると、基本的にひとがご飯を食べる時間には食べられず、よほど気をつけていないと養分がなくなる。デーツは種が入っている。一口、むちっとかじって、種を取り出す。種を捨てようとして、実の方を捨てて、愕然とした。疲れているんだな、と思った。今朝、デーツを一口食べて、種を取って、実を捨てた。ちがった。疲れのせいじゃなかった。ちがったんだ。

●gramicci

今日は天気が良かった。札幌駅で、gramicciというメーカーのズボンを買った。チノ。一万円くらい。とても動きやすい。内股も擦れなさそうで良い。デザイン性としては、ぎりぎり街歩きにつかえるくらい。フォーマル度は低い。一応、ナノユニバースが出しているのも見に行った。いろんなショップに卸しているのね。ナノユニバースのは、ちょっとフォーマルよりというか、おしゃれさん向きというか、そういうかんじで、その分動きにくくなっていた。かといってフォーマルっぽくはないし、いわゆるきれいめにはなれていない。そもそも、動きにくいgramicciって、gramicciである意味があるのかいな、と思ったけどどうなのだろう。

●いかに自由に動けるか、の反動

フットサルをやっていて、なんだか思ったように動けない、とずっと思っていた。なんだかうまい人は僕より自由に動いている、と。それで、フットサル場にいるうまい人と、youtube上のプレイヤーを観察して、自分との一番の違いは上半身の使い方である、と結論付けた。そしてとくに、ネイマールが、一番自由に体を動かしていると思った。今でもそう思っている。その点ではメッシより優れている。それで、彼を観察していると、とにかく体を柔らかくつかっている。人よりも、自由なタイミングで、自由な方向に体を捻っている。その秘訣は、とくに上半身でのバランスのとり方だと思った。そういう流れでここまで来て、だいぶ上達した。そして最近は、逆に、体を固めて使うことも必要である、という考えになっている。今でも、ネイマールの動きが、多分観察した中では一番自由度が高く、僕の中では、ジダンが二番目。でも、自由に動ける体の使い方は、全ての局面で最善の動き方ではないと思う。たとえばシュートの場面。前も載せたけどC・ロナウドの動画。

この動画すごく好きで、毎日のように繰り返し見ている。そのうち、ロナウドの気分になってくる。彼は体を固めてシュートを打つ。打つ瞬間は体を前に倒している。前屈というのか。そうすることで、体が反るのを防いで、前方向への力を強めている。縦長の人間が、足元のボールを蹴っとばすと、自然と頭は後ろにいく。これでは強く飛ばせない。だから前屈する。前屈しながら体を固めるときには、広背筋を意識するのだと思う。たぶん。わきの下に力を入れて、ぐっと引くイメージ。そうすると、ボールを蹴っても、体が反らない。

この動きは、ネイマールの動きとは全然違う。そして、シュートが強いのはロナウドの方。ネイマールはシュートもうまいけど、あれは、ゴールへのパスがうまい、というイメージ。強いインステップを蹴る場面はほとんどない。自由に動ける、ということは、体のロックがかかっていないということで、指向性のある動きには向かない。まっすぐ前に走るだけなら、別に、横方向へ自由に動ける必要はない。エネルギー効率の問題。僕は非常にシュートが下手で、ネイマールのような流し込むシュートなら出来るけど、強いインステップはなかなか上達しない。体の使い方のイメージの問題だったかもしれない。柔らかい砲台では強い球は打てないということ。これがひとつ。いつでも柔らかい動きが良いという訳ではないということ。次は、細かいターン。チャビやアルトゥールがわかりやすい。

こういうくるくる回る動きの時に、腕を大げさに振っていると、回転半径が大きくなって遅くなる。また、右に踏み込んでフェイントにして左に行く、というようなパターンがあり、頭の中でそう決めてから動くときは、その動きさえできればよく、ネイマール的な、いつでもどこにでも動ける体の使い方は必要ない。脇を締めるようにして体を固め、小回りが利くようにした方が良い。広背筋を収縮させるかんじか。こういう、敵を背負った状態でのターンが必要な場面もある。競技レベルのフットサルだとあまり見ないと思うけど、素人レベルだったり、あとはコートの広いサッカーだと良く見る。これが出来ると、いわゆるキープ力が増す。これがふたつめ。

三つめは、カットイン。二つ目のと仕組みは同じだけど。いつものdyego zuffoさん。

冒頭の6秒間のシーンを再生速度を落として繰り返し見てほしい。前にもこの動きのメカニズムを書いたけど、も一度。踏み切るのは左足。でも、この左足で踏み切るときには、すでに体は右側に向けて動き始めている。足で横向きの力を出そうとすると膝を悪くするというのは前にも書いた気がする。空中で体を捻って、左足は、まっすぐに行きたい方向に踏み切っている。この動きは、見てわかるかと思うけれど、柔らかい動きではない。メッシ的な動き。体をかためてポンと弾むように動いている。この時に、ネイマールのような柔らかい動きは適さない。大沼きんもそう言っている。下記URL参照のこと。体がぐにゃっとなったらエネルギー効率悪い、という話。だから、ステップを踏む段階で、広背筋を意識して体を固め、右足がつく前に、伸び上がるように肩甲骨を挙上させ、それを落としながら体を捻り、同時に体を固めて、ポンと左足で弾む、というかんじ。言葉だと難しい。

https://www.kinyo.fit/core/about-taikan.html#i2-3

以上、三つの、体を固めて使う場面を挙げた。この三つは、メッシが得意としていることで、ネイマールがやらないこと。わかりやすい。他にも、インサイドでのパスも、強く蹴ろうとすれば体を固める必要があるし、勿論ヘディングもそう。理想としては、必要な時だけ固めて、あとは柔らかく、だと思う。ただ、人間の脳には限界があって、なかなか難しい。トニクロースなんかは、ほぼ、キックだけに特化している体の動きだと思う。一芸というか。ネイマールも、自由度をひたすら上げて、誰も追いつけないレベルまで高めたから、ゴール前で相手を完全にかわして、ゴールに流し込む、ということができるのだと思う。メッシは、いつでも強いシュートを打てる状態で高速で動くから、止めようがない。どちらも、真似するのは簡単ではない。それでは、僕はどうするか、という話。やはり、ネイマールのような自由な動きに憧れる。そして、体への負担という観点からも、ネイマールの動きは優れている。ただ、強いシュートも打ちたいし、ターンで相手もかわしたい。だから練習をする。ここまで細分化して言語化している人は、ほぼいないと思うから、出来ている僕は、ひとつひとつ潰していけばよい。工夫して、出来るまでやる。それだけ。はやく足首治らないかな。足首だけど、日常生活には支障がなく、軽く走ることもできる。飛んだり跳ねたり捻ったりはまだ不安、というかんじ。