雑記2018/12/06「足首をひねった」

2018/12/06

●足首を捻った

内側に捻った。よくある外側靭帯損傷。たぶん腫れるとは思うけど重症ではない。悔しい。とても悔しい。俺としたことが、というかんじ。僕は非常に怪我に気をつけている。フットサルはコートも狭いし接触もあるしで、危険があるのはわかっていた。だから、できるだけ、たぶん周りの人が変に思うくらい、気をつけていた。だって怪我したくないもん。必ず30分前にはコートについて体を温める。その前にまず、開始が21時と遅いので、一度昼寝をして、頭の働きが良い状態で臨む。スポーツ前と、スポーツ中、栄養補給を必ずしっかりする。2時間のうち、一時間が経過したらバナナを食べて、疲れによる怪我のリスクを抑える。疲れると、体だけでなく頭が働かなくなり、怪我をしやすくなる。体が完全に温まるまでは無理なプレイをしない。そもそも、無理なプレイをしない。五人でキーパーを順番に交代でやるときは、最初にキーパーをやって、敵と味方、全員を観察しておく。今日は4人チームだからそれが出来なかった。悔やまれる。フットサルは接触のあるスポーツで、いわゆるフィジカルに優れていると非常に有利なスポーツ。素人レベルでもそれは変わらない。僕は、身長175cm体重67kgくらいと、数字としてはちょっと大きい方だけど、決定的に関節が弱い。弱いというか細い。そして骨格が細い。だから、無理なボディコンタクトは出来るだけ避ける。でも、うまくやればボディコンタクトも危険ではない。とくに、ある程度うまい人同士だと、ボディコンタクトは、ある種の型稽古の様相を帯びる。このタイミングでそう動く、ということは、君の方がボールに先に触るね、だから僕は体を当てはするけど、あまり無理には当たりませよ、という具合に。あ、これはぎりぎりのタイミングだから、僕は右脚を伸ばして触ります、君はそっちから来るんだね、という風にわかるから、五分五分のボールでも、まず怪我はしない。うまい人は、大体、無駄な怪我を避ける傾向にあるから、それで会話が成り立つ。ただ、うまい人の中にも、これが出来ない人がいて、うまい人はそういう人との競り合いを避けるから、そういう無感覚なうまい人が結構活躍することもある。はいはい、よかったねゴールだねはいはい、というかんじ。そして、一番危険なのは、下手で、かつ無感覚な人。下手でも、無理をしない人はいる。下手なのに、なんだか自信がちょっとあって、まったく御しきれていない体をバタバタと走らせている人がいる。今日、僕が接触したのは正にそういう人。ああ悔しい。たしか、こういう状況だった。シュートの跳ね返りが、彼の方に転がる。彼はトラップするも、変な位置にトラップして、しかも体勢が崩れていた。僕の方が遠くにいたし、彼はすでに右足のインサイドでボールを触っていたけど、コントロールしきれてはいない。ちらっと見ると、体つきも僕より小さい。身のこなしも悪い。こういうのはすぐわかる。これはいける、と加速して、僕は右脚を伸ばしてボールに触る。ボールに触ってから、僕の右肩から背中を相手の胸板に当てるようにチャージをする。超正当なプレイ。ただ、この時、「相手がうまい人ならこのタイミングでは間に合わないけど、下手そうだから体を当てればいけるな」という傲慢な気持ちがあったのは認める。彼は、僕に斜めに体を向けているような状態だった。僕は綺麗にボールと彼の間に入り込み、体を当てて、僕はきっちりボールをコントロールする、はずだった。彼は、僕に当たられてバランスを崩し(下手な人はバランスを崩しやすい)、そのまま押された方向に弾かれるか倒れてくれればよいのに、僕の右足とボールを両足でカニばさみしながら、その場で崩れ落ちるように転んだ。僕としては、触ったボールと足をまとめて挟まれるのだからひとたまりもない。当然転ぶ。彼に両足で挟まれているから変な方向に足首が曲がる。無事、ねん挫。ちょうどそこで試合終了。何とも無駄な負傷。彼はすぐに謝った。ごめんなさいごめんなさい、と何度も。故意じゃないのはわかる。ただ、明らかに無理なプレイで相手に怪我をさせた責はある。ごめんなさい、と僕の肩に触る。ただでさえ痛いし、相手の無理なプレイに腹が立っているのに、ガンジーよろしく許してあげることは僕にはできない。なんで相手を楽にさせないといけなんだ。苦しんでいるのは俺だ。二度、手を払った。職員さんが、ヤシマさん大丈夫ですかー??というので、大丈夫じゃないので抜けます、と言って立ち上がり、ひょこひょこ歩いてみる。良かった重症ではない。靭帯を伸ばした程度で、傷めてはいなさそう。ゆっくり歩いてベンチに戻り、よく話をする、かばん屋さんと感想戦をする。彼は、気を遣って、明るく話しかけてくれる。いや、下手な人は危ないよね、というのが2人の一致した意見。僕の考えている、正しい動き方のテーマの一つは、「バランスを崩さずにいかに大きく動けるか」だと思っている。件のシーンだと、僕は、右足をボールに伸ばしつつも、左手を引き、腰を捻るようにしてバランスを取りながら動くので、ぎりぎりまで動きを変えたりキャンセルが出来る。ところが、上半身を意識せず、自分の行きたい方向に体重を全部移動させるような人は、「よしそっちに動こう」と思ってから、そこに実際に体重が移動するまでの間、コントロールが効かなくなる。放り投げられた小石のように、地面に着くまでは、決められた軌道で動くしかなくなる。彼の場合、おそらく、突然自分の方に転がってきたボールに触ろうと、ボールに向かって移動をし、そこで既にバランスを崩している。で、崩れたバランスを元に戻す前に、僕にボールを取られそうになったから、慌ててボールを両足で確保しようとして、その状態で僕に体を当てられたから、転びそうになり、でもボールを取られるのは悔しいから、ボールと僕の足を挟んだまま、ぐちゃっと崩れ落ちたのだと思う。たしかに、怪我をさせたのは故意ではない。そこまでは狙っていない。でも、未必の故意くらいではあると思う。僕に、今回の怪我を防げただろうか、と考える。彼は、新顔だった。改めてみると、走り方はばたばたしているし、そのくせ人に突っ込んでいくしで、一番危ないタイプとすぐわかる。ただ、それは一試合目だった。彼との初接触。足首をかばいつつベンチに戻り、そこで初めて、どんな顔かわかった。それまで顔も把握していなかった。地味で冴えない顔だ。ベンチに戻っても、何度もごめんなさいと繰り返す、その言い方が、僕の状態を心配するのでなく、ほんとうは「はやく許せよ」と言いたいのだとよくわかる。誰が許すかそんなやつ。喋るな鬱陶しい、とは言わず、「故意でないのはわかっていますが、あなたの動き方は危険です。相手に怪我をさせやすいです。きっとこれからも同じようなことを繰り返すと思うので、気をつけてください」と言った。よく顔を合わせる危ない動きの人は大体把握しているから、そういう人が相手チームにいる場合は気をつけるのだけど、今回はデータ無しだった。次からは、試合が一巡するまでは様子を見て、極力接触しない、というのを方針にしようと思った。それと、僕のプレイに落ち度はなかったか考える。たしかに、身体接触を伴うプレイで、僕の方がボールに遠かった。でも、あそこでチャレンジしないのは、フットサルというゲームでは、ありえない。やらないのはむしろマナー違反。結論としては、防ぎようがなかった、事故のようなもの、ということ。重傷でなくてよかった。二週間くらい休みましょう、というかんじ。週末の料理教室にはなんの支障もないけど、明日明後日と、家からは出られない。だれか遊びに来てくれたらコーヒーくらいは淹れます。