嫌なことがあった日には、フライドポテトと小籠包

ああ、今日は嫌な日だった、という日もあります。

大人であればだれでも、嫌なことがあった時に、どうやってそれを解消するか、皆様それぞれの技を持っているかと思います。

酒、スポーツ、デート、というのは、とても有効な手段です。

とにかく煙草をふかして、いつもなら勿体ないから指が焦げそうになるまで吸うのを、半分もいかないうちにすぐにもみ消し、新しい一本に火をつけて、吸って、火をつけて、また吸いはじめる。そうやって、ひと箱を吸いきる人もいるかと思います。

湯船に目いっぱいお湯をためます。おしりから勢いよくざぶんと体を沈めて、じゃあじゃあと流れていくお湯の音を聞くと心がやすらぐ、なんていうのもあります。

得意先が自分のミスを棚に上げて納期を縮めろと迫ってきた日には、いつも降りる駅を飛び越して町田駅で降りて、まずはラーメンを食べてから、居酒屋でなくバーでビールを飲み、熟女パブに行って癒される、という人もいるでしょう。

僕の場合は、おいしいものを食べるのが、それにあたります。バカ食いはしませんが、バカなものを食べるのがコツです。

カニをほじって食べたり、ふつふつと沸く豆乳から湯葉を、箸でぴょろっとつまんで食べたり、焼き魚定食のホッケの骨についた身を食べたりするのは、いけません。そんなにちまちまとしてはいけません。できるだけおおらかに、できるだけ頭を使わないで、できるだけ脳にダイレクトに刺激がいくようなものがおすすめです。

ちょうど今日見つけた、嫌なことがあった日に食べたら良いものを紹介します。

それは、フライドポテトと小籠包です。

嫌なことがあった日には、業務用の食品が並ぶ店に行きます。

まず、この段階ですこし癒されます。マネキンが服を着ているのを見ても何も面白くないですが、お菓子でも野菜でも肉でもなんでも、食べ物が並んでいるのを見て歩くだけでこころが癒されます(効果には個人差があります)。とくに、業務用食品のわくわく感は、たまりません。

その中でも、オクラやインゲンやニンジン、ミックスベジタブルなんかがある、冷凍野菜のコーナーに行きます。そこに、フライドポテトもある筈です。

細長いものから、ギザギザのもの、コロコロとした小さいものに、皮付きのもの、よりどりみどりです。おすすめは、皮付きの、くし形に切られているフライドポテトです。ちょっと高いやつです。それを右手につかんで、そのまま、加工食品コーナーに行きます。肉まんや餡まん、それに、春巻きシュウマイえび餃子、そういう中華屋さんの仕入れコーナーに、小籠包があるはずです。他の物よりちょっと高めです。お店で、三個400円くらいすることを考えると、大したことはありません。それを一袋、今度は左手に掴んで、まっすぐレジに向かいます。

家に帰って、すぐに鍋に油を満たし、蒸し器を火にかけます。蒸し器がない方が、フライパンにうすく水を張り、そこにお皿を置いて、その上に小籠包を並べれば、ちゃんと蒸すことができます。電子レンジでも出来るかもしれません。

蒸し器から、しゅんしゅんと蒸気が出たら、小籠包を、並べられるだけ、ぎっしり並べます。大丈夫です、ぜったいに全部食べられます。そうこうしているうちに、鍋の油が温まっているはずです。凍ったフライドポットを、油の中に静かに投入していきます。怖がって高い位置から放り込むと、油がはねて熱いです。むしとろ、油に手をちかづけで、滑り込ませるようにして入れれば、あまり跳ねません。インド人のおっさんは、「え?それ、油の中に手、入ってない!?」というかんじで投入しますので、参考にしてください。

ポイントとしては、たくさん揚げることです。控えめ、でなく、たっぷりです。大丈夫、絶対に食べられます。

蒸して揚げている間に、ミックススパイスを用意します。チリパウダー小さじ1、塩小さじ1、クミンひとつまみ、ブラックペッパー4粒ほどを、すり鉢や乳鉢、またはミキサーで粉末にします。これだけで、強烈においしいスパイスミックスが出来上がります。

フライドポテトが上がったら、一度バットか何かに上げて油をきり、それから大きめのボウルに放り込みます。甘くて香ばしい匂いがします。ボウルに入ったフライドポテトに、先ほどのスパイスミックスを、適当に振りかけます。そして、それをジャカジャカと混ぜてなじませます。

これで出来上がりです。小籠包と並べて、あとは食べるだけです。飲み物は、コーラがお勧めです。もちろんダイエットじゃない方です。

サラダや主食は、用意してはいけません。小籠包とフライドポテトだけでお腹いっぱいにするのです。フライドポテトはけっこう辛いです。小籠包は熱いです。交互に気が済むまで食べます。食べたりなければもっと作りましょう。お腹いっぱいになるまで食べましょう。

試して頂ければわかりますが、これで、あっというまに、嫌なことやストレスが、どこかに飛んで行って消えてしまいます。一口食べるごとに、どんどん幸せになるのがわかります。小籠包もフライドポテトも、お店で食べると、けちくさい量しか出てこないのですが、この文章を信じて、たくさん蒸して揚げた方なら、目の前には、たっぷりの小籠包とフライドポテトがあるはずです。

これで、嫌味で仕事ができないくせに威張る上司も、根回しばかりに長けている嫌らしい上司も、社内会議に使う資料の作り直しばかりを要求する上司も、すべてが許せます。許しましょう、許しましょう。

ということで、非常におすすめな、フライドポテトと小籠包です。どうかあなたの生活が、明日からも穏やかで、幸せに満ちていますように。

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コメント

  1. マキノ チエコ より:

    今現在は食餌療法をやっている関係で食べれませんが、昔は(中学・高校テニス部だった関係で)チートス一袋自分だけで食べたり、おとなになっても、大学芋をついスーパーとかコンビニで買ったりしてましたね。わたしも何かストレスが溜まると、食べちゃう方です。ハハハ。

  2. aki より:

    南インド料理も好きですが、あなたの文章は本当に良いですね。好きです。

    1. shirotadcs より:

      ありがとうございます。文章を褒められるのは嬉しいです。

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