南インド料理につかう、カトリの大きさあれこれ

ステンレスの食器って、良いですよね。

これがあるだけで、急においしくなります。料理は見た目が9割な気がします。

南インド屋では、3種類のカトリを使っていたので、それらを紹介します。すべてアジアハンターで買えます。勝手に宣伝しているだけで、提携しているわけではありません。呼称や、サイズ、価格などは、すべてアジアハンターのものです。

左から順に、平底極小カトリ、平底特小カトリ、南インド皿(小サイズ)、です。

それぞれについて、述べていきます。

平底カトリ特小サイズ 

大きさ:直径7cm 深さ3.4cm 容量125ml

参考価格:1個180円

ミールスとしては、一番使いやすいカトリです。下の写真の左側4つがこの大きさのカトリです。

南インド屋では、ダル・サンバル・ラッサムのミールスの主役3つと、日替わりの左端のカレーを、このカトリに盛り付けていました。

大きさ、容量について

小さく見えて、結構入ります。南インド屋では、上記の3つはお替り自由だったのですが、お替りしないでも、十分満足できるくらいの量です。「小さいから少ないと思ったけど、食べたらけっこう多かった!」という女性客の声を何度も聞きました。

単価の高いカレーをこれにびっちり入れてお替り自由にすると、ちょっとヒヤヒヤします。ドキドキはしない程度です。わかりにくいですね。

プレートにぐるっと並べるには、これ以上大きくなると、野暮ったくなる気がします

インドでも、その辺のミールス屋さんでは、大きくてもこのサイズまでだと思います。ただ、別に注文するフィッシュカレーなどのノンベジのカレーだと、もっと大きい器で出てくることが多いとは思います。

用途について

基本的に何を入れるのにも使えます。

ノンベジでも大丈夫です。グレイビータイプのゆで卵のカレーだと、若干窮屈ですが、ミールスの一品として出すのなら、ぎりぎりOKです。ドライなゆで卵カレーなら問題ありません。

チキンの手羽もとを使ったカレーを入れる場合、大きめの手羽もとだと、肉だけでカトリがいっぱいになり、ちょっとグレイビーが足りなくなります。

ご飯すごくすくなめで、という方には、これによそって出すこともできます。

ただ、ポリヤルやパチャディを入れるには、ちょっと大きめですので、原価的なことを考えるなら、もうすこし小さいカトリをお勧めします。

平底カトリ極小サイズ

大きさ:直径6.2cm 深さ3cm 容量100ml

参考価格:1個150円

上の写真で右側4つがこのカトリです。パッと見わかりませんが、すこし小さいのです。

大きさ・容量について

上のカトリと、あんまり変わりません。目端の利く人でないと、上のカトリとの大きさの違いは、店で出されても気が付きにくいと思います。

ただ、たしかに違います。

プレートにぐるっと並べると、このサイズが一番映える気がします。インドのプレートって、隙間がたくさんあるほうが、それっぽく見える気がするので、これくらい小さいものをぐるっと並べたほうが、よいかんじです。比較の画像を置いておきます。1枚目が小さい方、2枚目が、大きい方です。

写真で見ると、ほとんど変わりませんね。僕は一枚目の方が好きです。

実際に見ると、結構ちがいます。気になる方は、アジアハンターの倉庫に行って見せてもらってください。

また、1.25倍の容量の違いは、原価に大きく影響します。経理担当の喜ぶサイズです。

用途について

炒め物やパチャディなど、そういう脇役的なものを入れるのにぴったりです。デザートにも良いです。

ダル・サンバル・ラッサムや、ノンベジのカレー、コランブなどの水分の多いものには、ちょっと小さいです。具材が大きめの、バガラベインガンなどの茄子のカレーにも、すこし小さいです。

アチャールやピックル、チャトニなども、このサイズのカトリがぴったりです。

南インド皿(小サイズ)

大きさ:つばを含めた口径9.5cm 深さ3.5cm 容量200ml

参考価格:1個320円

この左側のカトリです。

大きさ、容量について

たっぷり入ります。南インド屋初期は、このサイズでダル・サンバル・ラッサムを出していました。不思議なことに、サイズを小さくしたことでお替りが増えるかと思いきや、そうでもないんですね。

この大きさになると、ぐるっと並べるとすこし不格好です。

用途について

ダル・サンバル・ラッサムにはまだ良いですが、炒め物やパチャディを入れるには大きいです。たっぷり食べたいお客様に、お替りの時はこのサイズで出すこともありました。

また、ダルバートのように、ダルメインのプレートなら、これくらい大きい方が良いです。

ノンベジのカレーには、良い大きさだと思いますが、ミールスの一品としては、やはりすこし大きめです。手羽もとなら、一本だと寂しく見えて、二本は入れたくなります。また、深さもけっこうあるので、グレイビーを多めに作っておかないと足りなくなります。なので、玉ねぎやトマト缶でグレイビーをいくらでも増やせるレストラン式を採用しない店にとっては、すこし厳しい大きさです。

ゆで卵のカレーでも、小さめの卵を使うと、すこし寂しく見えます。Sサイズの卵なら、二つ入れたくなります。ドライなゆで卵カレーなら、完全に2つ入れる大きさです。

つまり、経理担当の喜ばない大きさです。

まとめ

もう一度ミールス屋をはじめるとするなら、一番小さいカトリだけにします。そのほうが、管理が面倒でなく、洗い物の時に、あれ?これはどっちだ?と迷うこともないので、楽です。

また、原価を考えても、小さめのカトリにした方が良いかと思います。当たり前ですが、たくさんカレーを作るには、たくさんお金がかかります。もちろん、あんまり小さくては満足できませんし、何度もお替りを運ぶ手間も考慮する必要はあります。

ただ、一番小さいカトリは、自宅で使うには小さいです。

もし自宅でミールスをつくるなら、中くらいの大きさの特小カトリを、人数分×2個があれば、大体は間に合うと思います。余裕のある方は、たくさん買ってください。

以上、カトリの大きさについてでした。

違う種類のカトリや、プレートの種類については、別稿で述べます。