雑記2020/10/19「料理教室のこと」

○料理教室

開始時刻をこれまでより遅くして10:30にした。これくらいの方が人間的な気がする。早起きは体に良くない。レストラン風ミールスと銘打って募集したのに、作ったのは、「インド人がホームパーティーをするときに作りそうなメニュー in hyderabad 」だった。dum ka murghというチキンカレー、tomato pappu というトマト多めのダル(本当はdalchaにしたかった)、ポピーシードとピーナッツを使った辛くて酸っぱいveg korma、素うどんの要領で素ビリヤニとでも呼ぶべきbagara khana、玉ねぎのかき揚げonion pakora、の5品。前回は店員Aがいなくて大変だったけど、今回はいるので楽だった。ちなみに、なぜ今回はローマ字表記かと言うと、レシピを漁るときは大抵英語で、そのままローマ字で書くほうが楽だから。日本語に変換するのが面倒。あとはローマ字のほうが格好良いから。日本語で書くより、わけのわからない言葉を並べたほうがすごそうに見える。以下、ざっくりしたレシピやどんなことを考えてメニューを組んだかを。

dum ka murghチキンカレー

パーティーと言えば骨付きの肉は必須だな、ということで決まり。ふつうこの料理はコルマのように、ピーナッツ、ポピーシード、カシューナッツなどを使うことが多いみたいだけど、そうするとベジコルマとかぶる。それならいっそこれ以上なく普通の構成にしようと思い、ヨーグルト、ターメリック、チリパウダー、コリアンダーパウダー、クミンパウダー、塩、ジンジャーガーリック、でチキンをマリネしておいて、スタータースパイスは、シナモンカルダモンクローブのわかりやすい組み合わせ。スタータースパイスは無しでも良かったのだけど店員Aの「みんなは使ったほうが喜ぶ」という意見を容れた。イオンで売っていたグラム138円くらいの骨付き鶏もも肉のジョイント部分で切り分けて使った。チキンカレーでよくある失敗はヨーグルトは使いすぎる、水は入れすぎる、の2つですと言っておきながら、焦がす心配から水を入れすぎて狙った仕上がりにならず、ふつうのグレイビータイプのチキンカレーになった。もっとこう、ねっとりとまとわせるタイプにしようと思ったのだけど、よく考えたらベジコルマがねっとりだからそれで良かったのかも。仕上げに千切りの生姜とコリアンダーリーフを混ぜ込んだ。こうすれば大抵はおいしくなる。

veg korma

僕は、ノンベジを地味にしてベジを手の込んだものにする傾向がある。ノンベジはあまり工夫する気にならない。マトンカレーなんてどう作ったっておいしいし、どう作ったって串焼きにするよりはおいしくないと思っている。チキンカレーはおいしいけど唐揚げのほうがおいしい。そういうかんじ。このveg kormaはおいしい。北15条くらいにある watan halal foodのオーナーが作ったのを食べておいしかったからそれ以来真似して活用している。インド人(の中でも食べるのが好きな人)はさすがに、蓄えているおいしさのバリエーションが豊富。僕は見えている部分だけ頑張って作っている張りぼて野郎だけど、彼らの場合は氷山よろしく、下支えがどっしりとしている。今回のメニュー構成で主役はこれとbagara khanaだと思う。玉ねぎを炒めてピーナッツ、ポピーシードと一緒に粗くペーストにしておく。大量の油にターメリック、コリアンダーパウダー、チリパウダー、市販のガラムマサラ(市販というのがポイント)、塩、を加えて香りを出してから、芋人参インゲンを炒める。油が回ったら水とヨーグルトを加えて煮る。芋が良いかんじになったらペーストを加えてちょっと煮る。最後にレモンを大量に絞ってすっぱ辛しょっぱくする。この料理はほんとうにおいしい。

tomato pappu

トマト入りのダル。本当はkhatti dalという酸っぱいダルにしようかと思ったのだけど、veg kormaがすっぱからいのでかぶってしまう。よし、ここはしょうもない味にしようと思いtomato pappuにした。作り方は色々だけど、煮たトゥールダルに多めのトマト、ターメリック、チリパウダーで、クミンとホールチリをテンパリング。ダルを煮崩しすぎたのでちょっとレモンを絞って調整。玉ねぎニンニク抜きのお坊さん仕様。単体で食べたらそうおいしいものでもないけど、他が華やかだから、ひとつくらいこんなのでも。みんな最低限だけ食べてお替りしないかと思ったら全部なくなったからよかった。もっとトマトを増やしても良かった気がする。目算を誤った。まあ、それはそれで。

onion pakora

揚げ物はみんな好き。パーティーは子供連れの可能性もあるから、こういうスナックは欠かせない。食感としてもひとつこういうのがあると楽しい。玉ねぎを薄切りにして、塩、青唐辛子としし唐、みじん切りの生姜、カレーリーフ、色づけにパプリカ、良く揉んで水が出たら小麦粉。本来はベイスンとか米粉を使うのだけど、小麦粉のほうがおいしい。小麦粉はすごい。今回はアジョワンを使った。アジョワンは強くて、全部がアジョワン味になる。おいしいけどクミンやフェンネルのほうが好みではあるかもしれない。パーティ感があるのはアジョワン。今回揚げ油に米油を使ったのだけど、油くさくなりにくくて良いかもしれない。

bagara khana

今回の目玉のような気もする。パーティに白飯じゃあ格好つかないので、華やかにしたい。tomato riceとか、matar pulaoとかにしても良いのだけど、東海林さだおもたしか書いていたように、僕も、お弁当のご飯を混ぜご飯にするのには慎重な姿勢。各自が取り分けて好きに食べるスタイルを想定すると、プレーンであるべき。だからbagara khanaにした。玉ねぎもニンニク生姜も使わず、スパイスと塩と油だけにした。グリーンカルダモン、クローブ、シナモン、カシアリーフ、スターアニス、ブラウンカルダモン、クミン、とほぼビリヤニ。白ビリヤニもしくは素ビリヤニ。米の浸水を忘れていたのでぬるま湯で15分くらいだけだったけど、結構それでも吸水したようで、炊きあがりがすこし柔らかめになった気がする。鍋の大きさの関係で、途中から2つのフライパンに分けて炊いた。失敗しなくてよかった。あ、これはやばいかな、とちょっと思った。

チャイ

よつ葉の黄色いラベルのちょっと高いほう。水は少な目でかなり濃い仕上がりになったと思う。カルダモンと生姜。甘み強め。チャイはおいしくて最後に飲むから、食後の印象が全部チャイに持っていかれる。

 

来月は11月15日に開催予定。内容は未定だけど、rumali rotiという薄ーいロティをやったら楽しいかなとも思っている。有難いことにすぐに満席になることが多いので、気になる方はtwitterをチェックしていてください。