雑記2020/06/25「オンラインで元気」「マーシュ亭」

○オンラインで元気

最近、仕事を頑張っている。twitterやfacebbokもちゃんと投稿して、宣伝をしている。新商品の神保町カレーも案がまとまってから3日くらいで売り出したし、スピードが出ている。売り上げも順調。元気がある。さて何故でしょう、なぜ僕はオンラインで元気なのでしょう。それは、オフラインに穴があるから。先月恋人と別れたのが穴になって、オンラインが元気になっている。そういう仕組み。さすがに30歳も過ぎると、悲しいこともある程度は耐性ができて、大学生の時に初恋のひとに振られた時の、「なぜ僕はこんなに苦しいのに日が沈んでまた昇るんだ!!??」みたいな感傷はなくなった。その時札幌駅のセイコーマートで深夜バイトをしていて、仮眠をとらずに入ったあの9時間は、人生で辛かった瞬間トップ3に入る。後のふたつは、インドと洞爺湖で睡眠時間を削って料理をしたあの数日。

悲しいことへの耐性ができたと言っても平気なわけではなく、逃し方を知ったのだと思う。あとは、平気だな、と思っても用心して六花亭の杏仁豆腐を多めに食べたり、お風呂でぬるいお湯に長く浸かったり、ケアをすることも覚えた。平気だなと思っても間違いなくストレスを受けているのだから、はやめはやめのお手当は必要。そして、ケアはしつつ、別れをブーストにして仕事を進める。燃え尽きない程度にブーストする。売り上げを見ると、元気が出る。お金は悲しみをいやす。誰か悲しんでいる人がいたら、すっと一万円札を数枚差し出せる人でありたい。

○マーシュ亭

札幌にある洋食屋さん。並ぶくらい人気だけどメディアへの露出は少ない。おいしくて量が多くて安い。小さめの店で夫婦でやっているからさばける客数に限界がある。いわゆる人に教えたくない店の条件を満たす。いまはなきデンスケという定食屋さんのことは、今でもたまに思い出す。ああデンスケ。

マーシュ亭は、おいしいけど、おいし過ぎない。毎日でもいける。デミグラスソースも、ハインツ程おいしくない。おいしくないと書くと語弊があるけど、ハインツのあれは、テンプレートとしての地位を占めているし、すごくおいしくてすごく飽きる。マーシュ亭のは、毎日食べたい。作ったタイミングなのか、お酒の香りが強いこともある。下戸だけど料理とお菓子の酒は好き。

○ミールスを作って食べる会

恋人と別れたので、外界との接点がフットサル場と六花亭喫茶室だけになった。別にいいんだけどまずいかな、じゃあイベントでも組むか、という流れ。営利じゃないから気合は入れないし、もてなしもあまりしない。おいしいものは作っておくからあとは各自楽しくやってくれな、というかんじ。厚別区民センターの調理室を下見に行ったら、とても充実していた。3口ガスコンロつきの島が4つある。定員30となっているけど、まあ20名ちょっとが良いところだと思う。場所代2倍払えば営利でやっても良いみたいなので、料理教室をやりたい人は、使ったらよいと思う。自宅でやるよりずっと良い。

○情熱と仕事

今僕は料理でお金を稼いでいる。スパイスレッスンのメニューを考えたりレシピを作ったり新商品を作ったり、これまで蓄えたものをお金にしている。それらの作業は、実はほとんど頭を使っていなくて、ちょっと前にtwitterで騒がれていた論理的思考をしないだかなんだか、という話にも近いかもしれない。スパイスレッスンのレシピ2枚と解説両面1枚は、たぶん90分くらいで仕上げている。多分これをこのスピードで出来るのは、イナダシュンスケさんくらいだと思う。面識はないけれど、多分。

だから、今の仕事では、ある意味冷めている。情熱をもって仕事をしたいけど、情熱の分だけロスがあるから仕事には向かない気もする。いま、情熱を傾けているのはメッシ研究。少し前は、料理に情熱を傾けて研究していた。情熱はビジネス的な判断を曇らせると思うし、キラキラした気持ちとビジネスは相性が悪い。そもそも、情熱をお金に換えるのも大変な作業だから、両方同時にやるのは、アクセルとブレーキを同時に踏むのにも近い。だからと言って、最初からビジネス然として淡々とやるのではつまらないし、きっと成果物もつまらないものになる。だから、いったん思い切りキラキラさせておいて、一回りして落ち着いたところで淡々と切り売りするのが、効率が良い気がする。勘違いしてほしくないのは、今の僕の仕事も、熱量はあるということ。それをいつ込めたかの問題。この辺りは、ここ3年で自分が大人になったなと思う部分だから、また改めて書く。